「1年生と新任職員が茶摘みを楽しむ」

蘇南高等学校長

2021年05月27日 21:12

 本校はおそらく長野県で唯一学校の敷地内に茶畑をもっています。
 南木曽町は南の田立地区に茶畑が広がっていて、寒暖差の大きい気候に育まれた茶葉を手摘みで収穫して、まろやかな美味しいお茶を生産しています。かつて日本の基幹産業であった生糸生産のための桑畑からの転作として、茶の生産が盛んになったのだと言います。
 ふるさとの特産品のすばらしさを体験するために、本校では、1年生と新任職員が「茶摘み」をすることになっています。年間行事予定表では今日の予定だったのですが、大雨という天気予報のため、急遽昨日、晴天の下で実施しました。

 まずは校長より「茶の世界史」のレクチャー。本当は40分喋りたかった(!)のですが、茶畑で生徒は立っていたので5分で終了。でも、中国から世界に広まったお茶が、昔は「気つけ薬」として武士や聖職者に愛好されたこと、産業革命期に労働者の日常生活に広まったことなどを話しました。
 ついで校用技師の下浦さんから「茶摘み」の方法の講習。そしてさあ、はじめ!

 1芯3葉の原則で新芽を摘むわけですが、今年は気候変動もあって生育が早い。3葉めだとすでに硬くなりすぎているものもあります。その場合は、1芯2葉がのぞましい。
 加減がわかるだろうかと心配していると、そのうち、「摘むときの茎のやわらかさでわかります。」と生徒たちがどんどん作業を進めていきます。高校生の感性ならば、鋭敏に理解できるのだと納得です。

 収穫した茶葉は、今日の午前に田立の製茶工場に持ち込みました。
 出来上がった緑茶は、生徒全員に小袋に入れて配布するとともに、本校の来客用のお茶に提供していく予定です。
 是非、本校にお越しいただき、お茶を召し上がってください。