「55歳でサンタさんに出会う」
あるとき、アマゾンから注文した覚えのない本が届きました。
気味が悪いので、しばらく本を校長室の窓際に放置しました。2週間たっても何の連絡もありません。
おそるおそる最初の数ページを読みました。…感動して涙が出ました。スゴイ本だ!
住宅に持ち帰り、寝る前に少しずつ読み進めました。頭をガツンと叩かれるような章もあれば、歴史や文学に対する見方を根底から揺さぶられる章もあります。いくつかの章では、本当に涙が出ました。
著者は、なんと、日本語を母語としないニュージーランドの投資家。彼がブログに綴った文章が絶大な人気を集め、青土社が単行本にしたのが、この本です。
著者の独特な日本語遣いが、なんとも美しい。私もいつかこんな本を書きたい。
今週末の卒業式の式辞は、この本をもとに心を込めて書きました。
私はブログのことを知らなかったので、この本を自分では買うことはなかったでしょう。
それだけに、この宝物のような本を、私に匿名で贈ってくださったのは、誰でしょう?
55歳でサンタさんに出会った気分です。