「ウクライナ避難民のために奔走している日本人のことばを聴く」
昨日の夜、「千曲市ウクライナ避難民を支える会」のオンライン講演会に参加し、深く心を動かされました。
講師は、千曲市出身でポーランドのワルシャワ日本語学校の教頭をしている坂本龍太郎さん。現在、ポーランドに避難してきたウクライナ難民の支援活動や、ウクライナに支援物資を送る活動などに奔走しています。自宅の部屋を避難民に提供し、様々な物資を多くの避難民に届け、避難民のポーランド生活を軌道に乗せるための支援や、避難民が第三国に移住するための支援など、坂本さんの活動は本当に多岐にわたっています。
何度もことばを詰まらせながら、坂本さんは緊迫するウクライナの人々の今を伝えてくれました。
「小さな子どもたちは戦争が起こったことを知りません。頭上を飛んでいくミサイルについて、お母さんは、わが子を怖がらせないように『あれはゲームだからね』と必死に教えているのです。何が起こっているのかわからないまま、子どもたちは、平和な日常生活を奪われてしまっているのです。」
(私は、昔カンヌ映画祭の審査員グランプリをとったイタリア映画『ライフ・イズ・ビューティフル』を思い出しました。ナチスドイツの強制収容所に送られたユダヤ人の両親が、わが子を怖がらせないよう、これはゲームなのだと必死に嘘をつくドラマでした。)
「なぜ支援をしているのかとよく聞かれますが、理由などありません。すぐ隣の国の人々が平穏な日常生活を奪われてしまっているときに、私は無関心ではいられません。あえて言えば、自分の心の平穏のために、隣の国の人々を支援しているのかもしれません。」
「私は、3・11のときに東北やフクシマの人々のために何もできなかった。今はそのリベンジだという思いもあります。」
こうした坂本さんの生き方を、私は蘇南高校の生徒たちに伝えていきたいと思いました。
坂本さんの講演会は、YouTubeで公開されています。URLは以下のとおりです。
https://www.youtube.com/watch?v=T8FSnxM0HT4
冒頭の千曲市長さん、坂城町長さんのスピーチのあと、実行委員会の皆さんのコカリナ演奏があり、坂本さんの講演が始まります。ポーランドからの電波状況が当初あまりよくないために、音声が頻繁に弱まりますが、大きめの音量にすれば理解できます。電波状況は講演の途中から改善されます。私は、坂本さんのメッセージを聞くのに夢中で、電波状況のことはあまり気になりませんでした。
最後に、この講演会を企画してくださった竹下先生(現在は稲荷山養護学校勤務、坂本さんが教え子なのだそうです)をはじめとする皆様に、心からの感謝を申し上げます。
私自身の大きな学びの機会となりました。本当にありがとうございました。