「日本西洋史学会の学会誌に書評論文を発表する」
日本西洋史学会の学会誌『西洋史学』に書評論文を発表しました。
依頼を受けての執筆ですが、私自身が読んで深い感銘をおぼえた書物の意義について、広く紹介することは、とてもやりがいのある仕事です。
今回、私が書評したのは、南塚信吾編『国際関係史から世界史へ』(ミネルヴァ書房)です。19世紀から21世紀までの全世界の歴史を各国史のフレームをこえて論じた、すぐれた試みの論文集です。
私が書評で目指していることは三つあります。
①その本の内容を正確に要約すること。
②その本の最もすばらしい意義だと思う点を的確に指摘すること。
③その本の論理を別の角度から整理し直してみて、一歩深めた読み方を提示すること。
①②は当然のことですが、③まで出来て初めて書評たりえるのでしょう。しかしどれもとても難しいことで、自分の書評が及第点だとは言えません。
でも書評を執筆することは、何より自分にとって大切な学びになるのです。