「COVID-19について自分の力で探究する」

 今週の17日(月)に、夏休み明けの校長講話を全校放送の形で行いました。
 「私たちがコロナとたたかうための三つのレッスン」というタイトルです。

 本校の生徒がこんなにも大きな影響を受けている新型コロナウイルス(COVID-19)について、今の学校は、文科省や厚労省の通知によって解説するだけで、探究する対象として論じていないのではないかという、問題意識が私にはありました。
 全校放送の時は、パワーポイントのスライドとともに、分析をとにかく深めていくよう、心がけています。「ああまたいつもと同じ精神論だ…」と思われたくないのです。

 レッスン1は、生物学の知見をもとに、ウイルスとはどのような存在であるのかを考えました。レッスン2は、歴史学の知見、特に100年前のスペインかぜの歴史経験から何が言えるのかを考えました。レッスン3では、政治学・英語・数学を使いながら、世界の各国政府のCOVID-19に対する政策を見ながら、どのような政策が必要なのかを考えてみました。そして最後に3つのレッスンを総合して、自分たちが今考えるべきことについて、提言してみました。

 大切なことを論じようと思えば、教科横断的に論じるしかない。このことを生徒の皆さんと先生方にメッセージとして伝えたかったのです。

 そして、本校では今日から1年生の30人以上の授業は、基本的に大教室に移動して行うようにすること、そして2・3年生の授業はすべて30人未満なのですが、これからは教室いっぱいに座る位置を広げること、朝の検温結果をオクレンジャーですぐに返信してほしいこと、などを伝えました。学んだことは、すぐに実践につなげなくては意味がありません。
 国や県の指示を待つだけではなく、自分たちでできることは主体的に実践していくべきなのです。

 講話のしめくくりに、ニュージーランドのアーダーン首相の言葉を引用しました。この女性首相の言葉が、とても心に響いたからです。

「強くありましょう。親切でありましょう。そしてCOVID-19に立ち向かうために団結しましょう。(Be strong, be kind, and united against COVID-19)」。
「COVID-19について自分の力で探究する」