「民主主義の学校でありたい」

 10のポストを目指して15人が立候補した生徒会選挙になりました。
 本校の1・2年生は全員で約100名ですから、約7人にひとりの割合で立候補者が出たことになります。中学の時にはどちらかと言うと控えめなタイプだったけれども、蘇南高校で学ぶうちに生徒会役員に挑戦してみたくなったという生徒が多いのです。

 オンラインの立会演説会の最初に、校長からこう語りかけました。
 「人類の歴史の多くは、役職は「家柄」で決まってきた。例外は古代ギリシアで、市民は平等だと考えたので「抽選」方式を採用したが、無理があった。そんな歴史の中で、議員に挑戦したいものが名乗りをあげて「選挙」で決めていくことをフランス革命が始めた。
 以来、世界には選挙方式が広がってきたが、その選挙はしばしば「形骸化」している。事前調整によって定数と同じ立候補者しかいないとか、あらかじめ事前調整をして結果が明白であるとかいったケースが少なくない。
 でも本校の選挙に「事前調整」はない。まさに民意を問う選挙。みんなは候補者の主張をよく聞いて、政策で判断して投票してほしい。そして立候補した仲間に敬意をもとう。」(おわり)

 そのあとの候補者の演説は、実に面白かったです。こんな蘇南高校にしたいという各自の思いを全校生徒に次々と問いかけてくれました。
 生徒は学校づくりのパートナーだと改めて実感したひとときでした。

 選挙結果は、週明けの朝、昇降口に掲示されます。
「民主主義の学校でありたい」