「ツツジに導かれて」

 南木曽の空は快晴で、蘇南高校に隣接する天白公園のミツバツツジが満開です。公園から木曽川にかかる桃介橋が、色とりどりの花々に彩られ、最高に美しい景色になりました。
 しかし、感染症予防のために天白公園だけでなく、妻籠宿の駐車場も今日から閉鎖され、まばらに訪れる訪問客もあきらめて帰っていきます。いつもなら中山道ウォークの外国人観光客で賑わっている南木曽駅周辺も人気がありません。

 今日は、オンライン教育の構築に没頭して県教委に提出する文書が間に合わなくなっていたので、午前中出勤し、昼に生活物資を買いに駅前に出かけました。昨日の職員会では、「私たちの消費者としての行動もしっかりしていきましょう。苦境にたっている地元経済を支えていきましょう。」と先生方に呼びかけました。

 商店街で買い物とすると、様々なことを発見します。スーパーの総菜が抜群においしいことや、小さなお店の和菓子やサンドイッチの味が素晴らしいこと。そして道のあちこちから眺める木曽川対岸の蘇南高校の景色が、様々な見え方をすることなど。
 ステイ・ホームの生活だからこそ気づく、日々の暮らしの豊かさです。

 ちょうど昨年の今頃、土曜日に県庁から飯田の自宅に戻る途中、疲れ切ったメンタルのリフレッシュをしたくなり、木曽谷をくだり、天白公園のツツジを見に来ました。そのとき坂道を徒歩で登る私に、すれ違う蘇南高校の生徒たちが、みな、「こんにちは」とあいさつをしてくれて、何と清々しい高校生たちだと嬉しく思ったのでした。

 あれから1年が経ちます。ツツジに導かれて、今年、こうして天白公園の地に立っています。
「ツツジに導かれて」