「文化祭に間に合うように網戸を入れたものの…」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月30日19:37
蘇南高校の学習環境を大きく改善するために、毎年、校舎のなかで足りないところに手を加えています。
今年度は、教室に網戸を入れています。今まで網戸なしで生活してきたのが不思議なくらいで、ことに文化祭近くの夜遅くまで教室に残って準備をしているときは、蚊や蛾とのたたかいになっていました。
そんな心配は要らないようにと、文化祭に間に合うように網戸を設置したのです。ところが外気をとりこむだけでは熱中症が防げないような酷暑の日々になってしまいました。結局、下校時刻までの冷房使用を認めています。今のところ網戸はその存在をあまり知られず、静かなデビューとなりました。
もう一つ嬉しいことに、ようやく校長室に簡易冷風機が入りました。
先生方と大切な話をするときに、灼熱のなか窓・扉をしめきって汗だくになってきましたが、その苦労からも解放されます。来室する先生方も「おおっ」と声をあげてくれます。
こちらは華々しいデビューとなりました。
今年度は、教室に網戸を入れています。今まで網戸なしで生活してきたのが不思議なくらいで、ことに文化祭近くの夜遅くまで教室に残って準備をしているときは、蚊や蛾とのたたかいになっていました。
そんな心配は要らないようにと、文化祭に間に合うように網戸を設置したのです。ところが外気をとりこむだけでは熱中症が防げないような酷暑の日々になってしまいました。結局、下校時刻までの冷房使用を認めています。今のところ網戸はその存在をあまり知られず、静かなデビューとなりました。
もう一つ嬉しいことに、ようやく校長室に簡易冷風機が入りました。
先生方と大切な話をするときに、灼熱のなか窓・扉をしめきって汗だくになってきましたが、その苦労からも解放されます。来室する先生方も「おおっ」と声をあげてくれます。
こちらは華々しいデビューとなりました。
「酷暑とブリコラージュ」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月29日18:21
予想外の梅雨明けに予想外の酷暑。
今週末の蘇峡祭の準備を進めるにあたって、酷暑に見舞われたときの諸行事の方法の変更について、生徒たちが検討しました。基本的には、①暑さ指数31℃以上になったときには体育館での行事をしない、②暑さ指数28℃以上になったときには実施方法を変更する、という計画です。
安全管理は楽しい文化祭にすることの「前提」だということを、生徒会執行部の生徒たちも理解しており、複雑な思いがわきおこることをこらえて、開催方法の変更を立案してくれました。学校がフリーWi-Fiになっているので、センター会場からの映像配信が可能になり、体育館集合方式を変更することができるのです。
もちろん予定通りに実施できることが一番であり、変更案は万一の場合の「お守り」です。
昨年、一昨年と文化祭直前の大雨に悩まされました。今年は酷暑の壁がたちはだかります。
でも私がいつも言っているように、自分の持っている知識・経験を総動員して目の前の壁をのりこえていく(ブリコラージュしていく)ことは、「生きる力」を磨くことにほかなりません。
準備万端にして、当日に臨みます。
今週末の蘇峡祭の準備を進めるにあたって、酷暑に見舞われたときの諸行事の方法の変更について、生徒たちが検討しました。基本的には、①暑さ指数31℃以上になったときには体育館での行事をしない、②暑さ指数28℃以上になったときには実施方法を変更する、という計画です。
安全管理は楽しい文化祭にすることの「前提」だということを、生徒会執行部の生徒たちも理解しており、複雑な思いがわきおこることをこらえて、開催方法の変更を立案してくれました。学校がフリーWi-Fiになっているので、センター会場からの映像配信が可能になり、体育館集合方式を変更することができるのです。
もちろん予定通りに実施できることが一番であり、変更案は万一の場合の「お守り」です。
昨年、一昨年と文化祭直前の大雨に悩まされました。今年は酷暑の壁がたちはだかります。
でも私がいつも言っているように、自分の持っている知識・経験を総動員して目の前の壁をのりこえていく(ブリコラージュしていく)ことは、「生きる力」を磨くことにほかなりません。
準備万端にして、当日に臨みます。
「文化祭準備で夜遅く帰宅する生徒の安全を守るために」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月28日20:17
蘇峡祭まであと4日、蘇南高校は不夜城の様相を呈しています。本当によく生徒たちは遅くまで残って準備をしています。
当然ながら、熱中症にならないように注意喚起したり、下校時のJRの列車の乱れ(昨日は木曽北部のゲリラ豪雨のために大幅に遅延しました)に気を付けたりしています。
この時期、心配なのは、クマの出没です。今年度は、まだ付近での目撃情報がないのですが、予防線をはって、伊勢小屋沢沿いの通学路にラジオを2台設置して大きな音量を流しています。タイマーをかけていて夜の9時には切れるしくみで、今年はアンプを接続して音量をアップしています。
さらにグラウンド脇の町道の通学路の街灯が弱いので、学校の予算で太陽光ライトを並べてみました。街灯のLED化が早期になされることを期待しつつ、それまでは学校の努力で間をつなぎたいと思います。
美しい自然の景観を守りつつ、生徒の安全を確保していきます。
当然ながら、熱中症にならないように注意喚起したり、下校時のJRの列車の乱れ(昨日は木曽北部のゲリラ豪雨のために大幅に遅延しました)に気を付けたりしています。
この時期、心配なのは、クマの出没です。今年度は、まだ付近での目撃情報がないのですが、予防線をはって、伊勢小屋沢沿いの通学路にラジオを2台設置して大きな音量を流しています。タイマーをかけていて夜の9時には切れるしくみで、今年はアンプを接続して音量をアップしています。
さらにグラウンド脇の町道の通学路の街灯が弱いので、学校の予算で太陽光ライトを並べてみました。街灯のLED化が早期になされることを期待しつつ、それまでは学校の努力で間をつなぎたいと思います。
美しい自然の景観を守りつつ、生徒の安全を確保していきます。

「中信地区バドミントン選手権大会でも上位の成績をおさめる」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月27日17:32
6月25・26日に行われた第51回中信地区バドミントン選手権大会で、男子シングルスにおいて澤口さんが優勝、男子ダブルスにおいて横山さん・澤口さんのペアが準優勝をかちとりました。
横山さんにとっては最後の試合になり、2年生の澤口さんにとってはこれからのバド部を率いる存在として新たな出発の試合になりました。
バドミントン部は、徳島県で行われるインターハイをはじめ、7月は大会出場が続きます。それぞれの大会に出場するメンバーは、その都度代わっていきます。
特に最後の試合となる生徒にとって、完全燃焼できる試合になってほしいと祈っています。
横山さんにとっては最後の試合になり、2年生の澤口さんにとってはこれからのバド部を率いる存在として新たな出発の試合になりました。
バドミントン部は、徳島県で行われるインターハイをはじめ、7月は大会出場が続きます。それぞれの大会に出場するメンバーは、その都度代わっていきます。
特に最後の試合となる生徒にとって、完全燃焼できる試合になってほしいと祈っています。

「ヨーロッパと西アジアをひとつの視野で見つめる中世史」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月25日08:36
『岩波講座世界歴史(第3次)』シリーズが、毎月刊行という驚異的なペースで世に問われています。私の担当した第1巻をキックオフにして、なるべく古い巻から順番に刊行しているのですが、どうしても東アジア・中央ユーラシアを扱った巻が先行してきました。
理由は明確で、ヨーロッパを独立して扱うことをやめて西アジアとひとつの視野の中で考える巻構成にしたため、ヨーロッパ・西アジアの研究者の皆さんが初めての困難な試みに挑戦しているからです。
このほど、第8巻「西アジアとヨーロッパの形成8―10世紀」が完成しました。大月康弘さんと清水和裕さんが共同して展望論文(通史叙述)を書いておられます。フランク王国とビザンツ帝国とウマイヤ朝・アッバース朝を同時進行で描いていきますから、この時代のユーラシア西部の歴史の動きがとてもよく見えてきました。ことにビザンツ帝国の時々の動向をおさえることの大切さがよくわかります。
これまでの世界史の授業だと、西ヨーロッパの祖先をフランク王国に求め、ビザンツは「付属品」のような扱いで、イスラーム王朝は「侵略者」のように語られがちでした。これに対して第8巻では、ウマイヤ朝こそが、エジプト・シリア・イラク・イランをひとつの統治圏としてまとめあげたという意味でアレクサンドロス帝国の再興であり、「古代世界」を最終的に変革する動きの一つであったと位置付けられています。
高校生にこうした見方を、従来の世界史の見方(ゲルマン民族の大移動で「古代世界」を区切っている見方)と比較させてみたらどうでしょうか。中世なのか古代末期なのかという時代区分を考えることにもなります。
タテ割の地域史を相対化してヨコにつなぐ歴史を描くと、新しく見えてくるものがあります。
秋には、私が担当する第11巻「構造化する世界」を世に問うべく準備を進めています。ヨコにつなぐ歴史の醍醐味を凝縮した、新しい近世史を描く巻にしたいと考えているのです。
(ちなみに立場上、既刊9冊はすべて読んできました。なので頭の中がとても新鮮になっています。)
理由は明確で、ヨーロッパを独立して扱うことをやめて西アジアとひとつの視野の中で考える巻構成にしたため、ヨーロッパ・西アジアの研究者の皆さんが初めての困難な試みに挑戦しているからです。
このほど、第8巻「西アジアとヨーロッパの形成8―10世紀」が完成しました。大月康弘さんと清水和裕さんが共同して展望論文(通史叙述)を書いておられます。フランク王国とビザンツ帝国とウマイヤ朝・アッバース朝を同時進行で描いていきますから、この時代のユーラシア西部の歴史の動きがとてもよく見えてきました。ことにビザンツ帝国の時々の動向をおさえることの大切さがよくわかります。
これまでの世界史の授業だと、西ヨーロッパの祖先をフランク王国に求め、ビザンツは「付属品」のような扱いで、イスラーム王朝は「侵略者」のように語られがちでした。これに対して第8巻では、ウマイヤ朝こそが、エジプト・シリア・イラク・イランをひとつの統治圏としてまとめあげたという意味でアレクサンドロス帝国の再興であり、「古代世界」を最終的に変革する動きの一つであったと位置付けられています。
高校生にこうした見方を、従来の世界史の見方(ゲルマン民族の大移動で「古代世界」を区切っている見方)と比較させてみたらどうでしょうか。中世なのか古代末期なのかという時代区分を考えることにもなります。
タテ割の地域史を相対化してヨコにつなぐ歴史を描くと、新しく見えてくるものがあります。
秋には、私が担当する第11巻「構造化する世界」を世に問うべく準備を進めています。ヨコにつなぐ歴史の醍醐味を凝縮した、新しい近世史を描く巻にしたいと考えているのです。
(ちなみに立場上、既刊9冊はすべて読んできました。なので頭の中がとても新鮮になっています。)
「全力疾走する文化祭に向けて準備が進む」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月24日16:42
第67回蘇峡祭まであと1週間となりました。
生徒たちは連日夜8時まで、生徒会・部活動・クラス発表の準備などをしていて、文化祭への期待感が大いに盛り上がっています。昨年度よりもたくさんの生徒が遅くまで校舎に残っていて、コロナ禍のなかおそるおそる文化祭の開催を模索していた段階から、コロナ前の伸びやかな状態に復帰しつつあるように思います。
とはいえ、校内でのマスク着用は継続していますし、部活動やクラス発表の本番においてもコロナ予防のための細かな校内ルールを定めています。私が会長をしている高文連演劇専門部のルールを参考にしつつ、「マスクを外せるのは隣どうし1m以上の間隔があり向き合っていないとき、または向き合うならば2m以上の間隔があるとき」が、ステージ上のルールです。
一般公開は、生徒のご家族に公開することを最優先し、あわせて進路選択の参考にしていただけるように地元中学生にも来ていただけるようにしました。
全校生徒149名の小さな高校ですが、3日間の文化祭は、全校企画だけでも①体育祭、②総合探究中間発表会、③全校企画イベント、④個性披露大会(クラス発表)、⑤中夜祭、⑥後夜祭があり、ここに文化系クラブの発表・学年の学習発表・工業科の学習発表・PTA展示が加わります。
まさに全力疾走する文化祭なのです。
生徒たちは連日夜8時まで、生徒会・部活動・クラス発表の準備などをしていて、文化祭への期待感が大いに盛り上がっています。昨年度よりもたくさんの生徒が遅くまで校舎に残っていて、コロナ禍のなかおそるおそる文化祭の開催を模索していた段階から、コロナ前の伸びやかな状態に復帰しつつあるように思います。
とはいえ、校内でのマスク着用は継続していますし、部活動やクラス発表の本番においてもコロナ予防のための細かな校内ルールを定めています。私が会長をしている高文連演劇専門部のルールを参考にしつつ、「マスクを外せるのは隣どうし1m以上の間隔があり向き合っていないとき、または向き合うならば2m以上の間隔があるとき」が、ステージ上のルールです。
一般公開は、生徒のご家族に公開することを最優先し、あわせて進路選択の参考にしていただけるように地元中学生にも来ていただけるようにしました。
全校生徒149名の小さな高校ですが、3日間の文化祭は、全校企画だけでも①体育祭、②総合探究中間発表会、③全校企画イベント、④個性披露大会(クラス発表)、⑤中夜祭、⑥後夜祭があり、ここに文化系クラブの発表・学年の学習発表・工業科の学習発表・PTA展示が加わります。
まさに全力疾走する文化祭なのです。
「Dainさんと読書猿さんの「スゴ本対談・世界史編」にとりあげていただく」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月23日19:08
3月に日本史研究者の成田龍一さんと私の共同編集で『シリーズ歴史総合を学ぶ①世界史の考え方』という岩波新書を出版しました。高校の新科目「歴史総合」の単元構成を利用しながら、近代・現代の歴史から私たちがどのようなことを学んだらよいのかということを、別々のゲストを迎えて計5回の鼎談形式で論じたのです。
おそるおそるの出版でしたが、発売2カ月で3万部に達することになり、とても嬉しい思いをしました。
そして、このほど、尊敬する書評ブロガーのDainさんと読書猿さんの「スゴ本対談・世界史編」に、拙著『世界史の考え方』を大きくとりあげて論じていただきました。実は、昨年10月に出した拙著『岩波講座世界歴史01世界史とは何か』(岩波書店)の時にもとりあげていただいています。
お二人にとっての「スゴ本」の仲間入りをさせてもらえることは、心からの感激です。
私は、歴史を叙述する主体は、歴史家や教師だけでなく、生徒も一般市民も主体なのだと考えてきました。そのなかでも優れた書評ブロガーの存在は、現代社会の知のあり方にとても大きな意義をもっていると思います。私が「本当にやりたかったこと」を開拓しているのが、書評ブロガーの皆さんなのかもしれません。
一度、このきらめくようなお二人に会いたいなあと密かに思いつつ、お二人の知の世界につながることができた幸せをかみしめています。
お二人の対談はこちらです。
https://diamond.jp/articles/-/304980
おそるおそるの出版でしたが、発売2カ月で3万部に達することになり、とても嬉しい思いをしました。
そして、このほど、尊敬する書評ブロガーのDainさんと読書猿さんの「スゴ本対談・世界史編」に、拙著『世界史の考え方』を大きくとりあげて論じていただきました。実は、昨年10月に出した拙著『岩波講座世界歴史01世界史とは何か』(岩波書店)の時にもとりあげていただいています。
お二人にとっての「スゴ本」の仲間入りをさせてもらえることは、心からの感激です。
私は、歴史を叙述する主体は、歴史家や教師だけでなく、生徒も一般市民も主体なのだと考えてきました。そのなかでも優れた書評ブロガーの存在は、現代社会の知のあり方にとても大きな意義をもっていると思います。私が「本当にやりたかったこと」を開拓しているのが、書評ブロガーの皆さんなのかもしれません。
一度、このきらめくようなお二人に会いたいなあと密かに思いつつ、お二人の知の世界につながることができた幸せをかみしめています。
お二人の対談はこちらです。
https://diamond.jp/articles/-/304980

「映画の中の地下基地のような通路をくだると」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月22日17:57
昨日は、年に一度の木曽郡移動校長会でした。小中校の校長が一堂に会し、研修をする機会です。
今年度は、大桑中学校さんが当番で、明るく元気に学んでいる生徒の皆さんの姿を頼もしく拝見しました。
校内での会議が終ったあと、地域の学習教材を探究するという目的で、木曽川の水力発電の施設2カ所に巡検に行きました。いずれも関西電力の施設なのですが、普段は公開されていないものですから、とても貴重な学びとなりました。
一つ目は、須原発電所資料館。水力発電のしくみが模型とともに説明されているのは、他の資料館と同じなのですが、この資料館ならではの宝物は、大正時代に福沢桃介(福沢諭吉の娘婿)が木曽川水系の発電所を建設した時、エジソン、ロイド・ジョージ(英首相)、クレマンソー(仏首相)、山形有朋といった当時の超有名人のメッセージを集め、建物に彫り込んだことについての資料です。欧米の有名人のメッセージは、その後、建物から除去されて今は見ることが出来ません。戦時統制のためとも老朽化のためとも言われています。しかしこの資料館には、メッセージそのものや、在りし日の建物の写真が保管されています。木曽川の畔の建物に、ヴェルサイユ会議の時代の世界を動かした人々の言葉が並んでいた光景を想像することができました。
二つ目は、大桑村の殿地区にある木曽発電所。外観はとても質素な建物で、桃介が一流のデザインで建設した読書発電所(重要文化財)などには遠く及びません。ところが地下に建設された発電所で、マイクロバスごと映画の中の地下基地のような通路をくだると、壮大な発電設備が稼働していたのです。出力も他の発電所とは桁が違いました。さすがにここは桃介の時代からずっとくだった昭和43年(私が2歳だったとき)の建設です。関西地方の電気をつくりだす巨大な発電所が、外観からはまったくわからないように存在していることに、とても驚いたのでした。


まだ自分の知らない、ふるさとの文化・産業がたくさんあるのだということを再認識した研修会でした。
今年度は、大桑中学校さんが当番で、明るく元気に学んでいる生徒の皆さんの姿を頼もしく拝見しました。
校内での会議が終ったあと、地域の学習教材を探究するという目的で、木曽川の水力発電の施設2カ所に巡検に行きました。いずれも関西電力の施設なのですが、普段は公開されていないものですから、とても貴重な学びとなりました。
一つ目は、須原発電所資料館。水力発電のしくみが模型とともに説明されているのは、他の資料館と同じなのですが、この資料館ならではの宝物は、大正時代に福沢桃介(福沢諭吉の娘婿)が木曽川水系の発電所を建設した時、エジソン、ロイド・ジョージ(英首相)、クレマンソー(仏首相)、山形有朋といった当時の超有名人のメッセージを集め、建物に彫り込んだことについての資料です。欧米の有名人のメッセージは、その後、建物から除去されて今は見ることが出来ません。戦時統制のためとも老朽化のためとも言われています。しかしこの資料館には、メッセージそのものや、在りし日の建物の写真が保管されています。木曽川の畔の建物に、ヴェルサイユ会議の時代の世界を動かした人々の言葉が並んでいた光景を想像することができました。
二つ目は、大桑村の殿地区にある木曽発電所。外観はとても質素な建物で、桃介が一流のデザインで建設した読書発電所(重要文化財)などには遠く及びません。ところが地下に建設された発電所で、マイクロバスごと映画の中の地下基地のような通路をくだると、壮大な発電設備が稼働していたのです。出力も他の発電所とは桁が違いました。さすがにここは桃介の時代からずっとくだった昭和43年(私が2歳だったとき)の建設です。関西地方の電気をつくりだす巨大な発電所が、外観からはまったくわからないように存在していることに、とても驚いたのでした。
まだ自分の知らない、ふるさとの文化・産業がたくさんあるのだということを再認識した研修会でした。
「生徒たちがDMATカーを見学する」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月21日07:28
このほど長野県立木曽病院にDMATカーが配備され、将来、医療看護や災害救助の分野に進路を考えている生徒に公開していただけることになりました。昨日、そのDMATカーが本校の昇降口前に来てくださったのです。

DMATとは、厚生労働省のホームページの説明を引用すると、
――「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」であり、災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team の頭文字をとって略して「DMAT(ディーマット)」と呼ばれています。医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)から活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
最近、テレビの人気ドラマにもDMATが登場して、認知度が高まっています。私もドラマを夢中になって見ていました。
地震、水害、土砂災害など、近年の深刻な災害の増加を見るにつけ、DMATの重要性は高まっていると言えます。今回の木曽病院のDMATカーは、クラウドファンディングの人々の善意によって購入できたものです。
病院職員の方からは、どのように負傷者を救っていくのかの具体的なお話をしていただき、生徒たちは夢中になって聞いていました。
本校の生徒たちの中からDMATのメンバーが生まれていくことを期待しています。

DMATとは、厚生労働省のホームページの説明を引用すると、
――「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」であり、災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team の頭文字をとって略して「DMAT(ディーマット)」と呼ばれています。医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)から活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
最近、テレビの人気ドラマにもDMATが登場して、認知度が高まっています。私もドラマを夢中になって見ていました。
地震、水害、土砂災害など、近年の深刻な災害の増加を見るにつけ、DMATの重要性は高まっていると言えます。今回の木曽病院のDMATカーは、クラウドファンディングの人々の善意によって購入できたものです。
病院職員の方からは、どのように負傷者を救っていくのかの具体的なお話をしていただき、生徒たちは夢中になって聞いていました。
本校の生徒たちの中からDMATのメンバーが生まれていくことを期待しています。
「バドミントン部が北信越大会でベスト8となる」
Posted by 蘇南高等学校長.
2022年06月20日18:45
6月18日(土)に行われたバドミントンの高校総体北信越大会の結果を報告しに、生徒の皆さんが校長室に来てくれました。
北信越大会は学校対抗戦のみです。蘇南高校バドミントン部は、二回戦の富山県立高岡工芸高校に3-2で勝利し、三回戦の金沢市立工業高校に0-3で敗れた結果、ベスト8になりました。目標としてきた大会に出場できて、ベストを尽くした生徒たちの表情は、とても清々しいものがありました。
よくぞ頑張った。心から拍手を贈りました。
ひたむきに努力を重ね、自分がより強くなるためにはどうするべきなのかを模索し続けた生徒たちは、これからなお、いくつかの大会とインターハイ本番に臨みます。
北信越大会は学校対抗戦のみです。蘇南高校バドミントン部は、二回戦の富山県立高岡工芸高校に3-2で勝利し、三回戦の金沢市立工業高校に0-3で敗れた結果、ベスト8になりました。目標としてきた大会に出場できて、ベストを尽くした生徒たちの表情は、とても清々しいものがありました。
よくぞ頑張った。心から拍手を贈りました。
ひたむきに努力を重ね、自分がより強くなるためにはどうするべきなのかを模索し続けた生徒たちは、これからなお、いくつかの大会とインターハイ本番に臨みます。

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