「出会う」
Posted by 蘇南高等学校長.
2020年05月22日22:33
朝、校長室にひとりの3年生の女子が訪ねてきました。
「実は、これをみんなで作ったんです。」と、緑色の紙袋から取り出したのが、「蘇南高校 先生方へ」という文字と美しい5輪の花の切り絵が描かれた表紙の厚いアルバム。
「へえ、これは何ですか。」
「休校中、先生方がとても頑張って私たちに色々してくださったから、みんなに呼びかけて…」
彼女の前で私がページを開くと、こう書いてありました。
「はじめに
この一冊のメッセージノートには
蘇南高校の生徒、全員分の先生方への
感謝の気持ち
&
コロナウイルスが治まったら
やりたい事
が沢山詰まっています。
顔に笑みを浮かべながら
どうぞ最後まで
じっくりお読みいただければ
幸いです。」
何と彼女の呼びかけで、全校の生徒が、学校が開けたらやりたいこととか休業中の気持ち、先生への感謝の言葉を、メッセージの形で表現したのです。そのすべてを、彼女が素敵な折り紙・切り絵に飾られたページに、クラスごと、吹き出しの形に配置し、一冊の素敵なアルバムに仕上げてくれたのでした。
「どうやって呼びかけたの?」
「友達を通じたり、LINEを使ったり…」
ひとりひとりのメッセージの胸に迫ること。
ろくに仲間作りもできずに休校になってしまった1年生のある生徒は、「学校が再開したらみんなとふれあいたい」「みんなで先生にドッキリみたいのをかけたい」と書いていました。2年生のある生徒は「この休みは、とにかく学校に行きたいという毎日でした」と思いをぶつけていました。3年生は、この間の教員たちの怒涛の日々をすべて知っているかのようなコメントが多く、ある生徒は「課題の作成や沢山の会議ほんとに沢山動いていただき、ありがとうございます」と言葉をかけてくれました。
「ほんとに沢山動いて…」って、まさに私たちの日々はそうだった。
それにしても全校生徒!
「動画も作ったんです。」
自分のスマホを操作して彼女が見せてくれたのは、BGMにのせてアルバムがめくられる動画バージョンでした。
こんなことがこの世に起こるのだろうか。
私は目の前に起こっていることが、信じられなかった。感激で言葉がうまくでてこない。
ただただ彼女に「ありがとう。本当にありがとう。」と繰り返すことしかできませんでした。
校長室を出て、3年の担任団に報告し、動画を一緒に見ました。ふと、大事なことに気付きました。休校中なのに、どうして手書きメッセージが、全校生徒分、アルバムに集まっているのでしょうか。学年主任の鈴木先生が声をあげます。「これみんな、彼女の字だ。書き写してくれたんだ。」
夕方、職員会を開き、全職員で、ひとりの女子の呼びかけに全校の生徒の皆さんがこたえて出来上がった、先生へのメッセージ動画を見ました。そしてアルバムのここかしこを私が朗読しました。最後のほうでは言葉につまってしゃべれなくなってしまいました。
こんなことがこの世に起こるのだろうか。
長い教員人生の中で、こういう日が来るとは思ったこともありませんでした。
蘇南高校の生徒の皆さん、本当にありがとう。
「みんなと出会うことができ、私はほんとうに幸せです。」
「実は、これをみんなで作ったんです。」と、緑色の紙袋から取り出したのが、「蘇南高校 先生方へ」という文字と美しい5輪の花の切り絵が描かれた表紙の厚いアルバム。
「へえ、これは何ですか。」
「休校中、先生方がとても頑張って私たちに色々してくださったから、みんなに呼びかけて…」
彼女の前で私がページを開くと、こう書いてありました。
「はじめに
この一冊のメッセージノートには
蘇南高校の生徒、全員分の先生方への
感謝の気持ち
&
コロナウイルスが治まったら
やりたい事
が沢山詰まっています。
顔に笑みを浮かべながら
どうぞ最後まで
じっくりお読みいただければ
幸いです。」
何と彼女の呼びかけで、全校の生徒が、学校が開けたらやりたいこととか休業中の気持ち、先生への感謝の言葉を、メッセージの形で表現したのです。そのすべてを、彼女が素敵な折り紙・切り絵に飾られたページに、クラスごと、吹き出しの形に配置し、一冊の素敵なアルバムに仕上げてくれたのでした。
「どうやって呼びかけたの?」
「友達を通じたり、LINEを使ったり…」
ひとりひとりのメッセージの胸に迫ること。
ろくに仲間作りもできずに休校になってしまった1年生のある生徒は、「学校が再開したらみんなとふれあいたい」「みんなで先生にドッキリみたいのをかけたい」と書いていました。2年生のある生徒は「この休みは、とにかく学校に行きたいという毎日でした」と思いをぶつけていました。3年生は、この間の教員たちの怒涛の日々をすべて知っているかのようなコメントが多く、ある生徒は「課題の作成や沢山の会議ほんとに沢山動いていただき、ありがとうございます」と言葉をかけてくれました。
「ほんとに沢山動いて…」って、まさに私たちの日々はそうだった。
それにしても全校生徒!
「動画も作ったんです。」
自分のスマホを操作して彼女が見せてくれたのは、BGMにのせてアルバムがめくられる動画バージョンでした。
こんなことがこの世に起こるのだろうか。
私は目の前に起こっていることが、信じられなかった。感激で言葉がうまくでてこない。
ただただ彼女に「ありがとう。本当にありがとう。」と繰り返すことしかできませんでした。
校長室を出て、3年の担任団に報告し、動画を一緒に見ました。ふと、大事なことに気付きました。休校中なのに、どうして手書きメッセージが、全校生徒分、アルバムに集まっているのでしょうか。学年主任の鈴木先生が声をあげます。「これみんな、彼女の字だ。書き写してくれたんだ。」
夕方、職員会を開き、全職員で、ひとりの女子の呼びかけに全校の生徒の皆さんがこたえて出来上がった、先生へのメッセージ動画を見ました。そしてアルバムのここかしこを私が朗読しました。最後のほうでは言葉につまってしゃべれなくなってしまいました。
こんなことがこの世に起こるのだろうか。
長い教員人生の中で、こういう日が来るとは思ったこともありませんでした。
蘇南高校の生徒の皆さん、本当にありがとう。
「みんなと出会うことができ、私はほんとうに幸せです。」
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