「かかわらなければ この愛しさを知るすべはなかった」
Posted by 蘇南高等学校長.
2020年07月01日22:01
先週の木曜日、金曜日と2日続けて、1学年PTA・3学年PTAを開催しました。1学年は総合学科カリキュラムの系列選択の説明を中心に、3学年は就職・進学の進路実現に向けたスケジュールの説明を中心に行いました。
ともに大勢の保護者の皆様にお越しいただきました。心から御礼を申し上げます。
3学年PTAの冒頭、校長あいさつでは、塔和子さんの詩を紹介しました。
実は恥ずかしながら、私が塔さんの詩を知ったのは、つい1週間ほど前のこと。土曜日の朝、何気なく見たNHKの「あの人に会いたい」が、ハンセン病による強制隔離政策の犠牲になり、療養所で一生を過ごした塔和子さんの生き方を紹介していて、私は深い感動を受けたのでした。早速、古書店から全集本を取り寄せて、読みふけり、職員会、1学年PTA、3学年PTA…と別々の詩を紹介しながら、塔和子さんの詩をとおして『生きる』ということを考えてみました。
胸の泉に
塔 和子
かかわらなければ
この愛しさを知るすべはなかった
この親しさは湧かなかった
この大らかな依存の安らいは得られなかった
この甘い思いや
さびしい思いも知らなかった
人はかかわることからさまざまな思いを知る
子は親とかかわり
親は子とかかわることによって
恋も友情も
かかわることから始まって
かかわったが故に起こる
幸や不幸を
積み重ねて大きくなり
くり返すことで磨かれ
そして人は 人の間で思いを削り
思いをふくらませ
生を綴る
(……)
(小川から保護者の皆さんへ)
詩人が言うように、「かかわった」からこそ、深い喜びや深い悲しみが、私たちには生まれます。
私が、今、保護者の皆さんにお伝えしたいのは、かかわり、積み重ね、磨かれてきた親と子の「一緒の生活」は、残り半年で「終わってしまう」という厳然たる事実です。あと半年でお子さんは、家からいなくなるのです。家から会社に行くお子さんもいるかもしれませんが、その場合でも、もう今までのような関係ではいられません。お子さんの心は、家にはなくなります。
そんな「かかわる」最後の半年です。
この最後の半年に、親としてどう子どもを支え、どう自分の大切な言葉を子どもに贈るのか、親の一世一代の大仕事だと思います。
私も皆さんを心から応援していきます!
ともに大勢の保護者の皆様にお越しいただきました。心から御礼を申し上げます。
3学年PTAの冒頭、校長あいさつでは、塔和子さんの詩を紹介しました。
実は恥ずかしながら、私が塔さんの詩を知ったのは、つい1週間ほど前のこと。土曜日の朝、何気なく見たNHKの「あの人に会いたい」が、ハンセン病による強制隔離政策の犠牲になり、療養所で一生を過ごした塔和子さんの生き方を紹介していて、私は深い感動を受けたのでした。早速、古書店から全集本を取り寄せて、読みふけり、職員会、1学年PTA、3学年PTA…と別々の詩を紹介しながら、塔和子さんの詩をとおして『生きる』ということを考えてみました。
胸の泉に
塔 和子
かかわらなければ
この愛しさを知るすべはなかった
この親しさは湧かなかった
この大らかな依存の安らいは得られなかった
この甘い思いや
さびしい思いも知らなかった
人はかかわることからさまざまな思いを知る
子は親とかかわり
親は子とかかわることによって
恋も友情も
かかわることから始まって
かかわったが故に起こる
幸や不幸を
積み重ねて大きくなり
くり返すことで磨かれ
そして人は 人の間で思いを削り
思いをふくらませ
生を綴る
(……)
(小川から保護者の皆さんへ)
詩人が言うように、「かかわった」からこそ、深い喜びや深い悲しみが、私たちには生まれます。
私が、今、保護者の皆さんにお伝えしたいのは、かかわり、積み重ね、磨かれてきた親と子の「一緒の生活」は、残り半年で「終わってしまう」という厳然たる事実です。あと半年でお子さんは、家からいなくなるのです。家から会社に行くお子さんもいるかもしれませんが、その場合でも、もう今までのような関係ではいられません。お子さんの心は、家にはなくなります。
そんな「かかわる」最後の半年です。
この最後の半年に、親としてどう子どもを支え、どう自分の大切な言葉を子どもに贈るのか、親の一世一代の大仕事だと思います。
私も皆さんを心から応援していきます!
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