「夢はいくつもあっていい」

 この時期は、木曽郡内の中学校の3年生に進路講話をしています。例年は教頭がまわっているのですが、今年は私が直接、中3生と会いたくて、すべての中学校をまわることにしました。近くの南木曽中学校、大桑中学校、そして上松中学校、木曽町中学校をすでにまわっています。

 今日は、朝一番に王滝中学校を訪問して進路講話をしました。
 王滝村は、伯母夫婦が住んでいたのと、御嶽山の登山を毎年のように重ねてきた関係で、実は頻繁に訪ねてきた土地です。王滝中の生徒さんにキャリアデザインの話をすることがとても楽しみでしたし、講話をした後も充実感でいっぱいになりました。

 普通、進路講話というと自分の高校の紹介に終始するのですが、「キャリアデザイン」とはどういうことだろうかという話が半分以上です。
 夢というものは、ひとつにしぼれるものではないし、夢を実現するということは「その仕事に就く」以外のもっと多様な姿があるはずなのです。将来の夢を定めて、そこに向かって努力して……なんて単純なものではない。

 夢はいくつもあっていいものだし、その夢をとおして誰かの幸せに貢献できればいいのだから、豊かに夢をもとうよ。そして、ジェネラリストでありつつスペシャリストであるような生き方ができればいいね。…そんなことを生徒の皆さんに語りかけました。
 僕は中学生の頃、映画評論家・俳優・作家・学者など、いろんなものになりたかった。いずれも職業としては違うけれど、今やっていることは、そうした夢に近いことをやっているんだよ。…人生というのは、そういうものじゃないのかな。

 一緒に蘇南高校でキャリアデザインを考えませんか?

 写真は、始業前に中学校の裏山の御嶽神社里宮を訪ねたときのもの。苔むした階段が無限に続いています。何歳になっても、たくさんの夢を持って、階段をのぼっていきたいと思います。
「夢はいくつもあっていい」