「税に関する作文で木曽税務署長賞をいただく」

 令和2年度「税に関する高校生の作文」にて木曽税務署長賞を本校2年生の森さんが受賞し、本日、河原署長さんより表彰状をいただきました。本校の生徒が賞をいただくのは、本当にうれしいことです。わざわざお越しいただいた河原署長さん、瀬在係長さんに心より感謝申し上げます。

 森さんの作文は、税金の必要性を日常生活で実感しにくいのは、用途が国民全体に向けているからだと気づき、身近なものにどれだけ税金が使われていて、それを自分たちが実費で負担するとすればどれだけの額になるのかを調べたという内容です。見えていないものを理解することによって、ことがらの本質を把握するというのは、学ぶことの本質だと、森さんの作文を読んであらためて私は実感しました。

 署長さんから教えてもらったのですが、表彰状は国立印刷局の製造によるもので、紙の中央下部に燦然と記載されています。さすが・・・と感嘆。
 ちなみに私の専門の世界史教育で言うと、教科書に出てきて生徒が暗記させられる税の知識と言うと、「租庸調」とか「10分の1税」とか、「庶民はそれで苦しんだのです」というような内容ばかり。たとえば、イギリスの「ゆりかごから墓場まで」という福祉理念が、どのような租税や民間からの寄付金で成り立ってきたのかなどの「制度を支えるための努力」について、高校世界史ではあまり教えてきませんでした。
 本当は、その成果を実現するためのプロセスについて考えるところに、学びの意義があるはずなのです。

「税に関する作文で木曽税務署長賞をいただく」