「部分最適と全体最適」

 この時期の高校は、よく「反省職員会」という形で、今年度の総括と次年度への改善点を係ごとに進めます。ここぞとばかりにみんなが言いたいことを言い合い、紛糾することもしばしばです。「また、この時期がきたか…」と私は今まで溜め息をついてきました。この議論のやり方の問題点は、それぞれが考える「部分最適」のあり方を主張しあってばかりいて、「全体最適」の議論が欠落してしまうことです。

 そこで蘇南高校では、「職員研修会」という形で大きな四つのテーマ(①探究的な学び、➁学力の向上、③ICT教育、④自治活動)を設定し、全職員で対話をしながら、次年度に向けての提言を考えることをしてみました。脱「反省職員会」です。
 対話をしてみると、鋭い観点やすばらしい提言が次々と出てきます。私の思いもよらなかった提言もいくつもあり、対話の気づきにあふれました。
 一例をあげれば、教員の授業力アップのためには、互いの授業案や教材をライブラリー化して、蘇南高校の授業実践を蓄積していこうという提言がありました。なるほど!です。

 なるべく大きな視点で対話をしてみましたが、今日あがってきた提言をもう一度私が整理しなおし、構造化して、「全体最適」のプランを練っていくことにする予定です。そのプランをめぐってまた対話を重ね、次年度の蘇南高校の進むべき道を考えていきたいと考えています。
「部分最適と全体最適」