「最後の試合で楽しめた思い出」

 朝、学校の職員駐車場におりて、通用口に行くまでの20mくらいの道のりの間に、さまざまな花に出会います。ここ数日は、あざみ(薊)がとても美しく咲くようになってきました。
 薊の字が、蘇南高校の蘇の字と似ているので、親近感をもってしまいます。元来、花言葉に「独立」の意味をもつあざみは、スコットランドの国花にもなっています。

 インターハイ予選を終えた生徒たちが校長室に訪ねて来てくれているのですが、弓道部の二人の3年生と対話をしました。3年間の部活動を終えて、どんな自分と出会ったか、という質問に対して、こんなことを答えてくれました。

「今までやって来たスポーツとは全く違う特徴の弓道を続けてきて、集中力が身についたと思う。一射一射を丁寧に、大切に考える姿勢をもつことができた。」(小畑さん)
「コロナのこの厳しい状況の中でも試合に出られたことに、ただただ感謝と嬉しさの思いでいっぱい。最後の試合で『楽しめた』ことは、自分の大切な思い出になるだろう。」(原さん)


 ふと、弓道場に凛と立っている二人の姿を想像し、「独立」の象徴である薊と重ね合わせたのでした。
「最後の試合で楽しめた思い出」