「岩波講座世界歴史のパンフレットができる」

 私が編集委員をつとめている『岩波講座世界歴史』(第3期)のパンフレットが書店に並ぶようになりました。

 観音折りになっていて、開くと「編集にあたって」という編集者一同のメッセージが出てきます。さらに開くと、全24巻の各巻構成が一覧になっています。私の担当は、第1巻「世界史とは何か」と第11巻「構造化される世界 14~19世紀」です。
 すべての巻が、通史・枠組みを描く「展望」論文を巻頭にかかげ、特に重要なテーマを分析する「問題群」論文3本と、さらに個別のテーマを分析する「焦点」論文7本ほど、そしてコラムから構成されます。

 私は、第1巻の「展望」論文を書いています。まさに「世界史とは何か」がテーマです。
 当然ながら、第2期の『岩波講座世界歴史』の第1巻には樺山紘一さんの名論文があり、史学方法論には遅塚忠躬さんの『史学概論』とか、西川正雄さんの『現代史の読みかた』といった名著があります。いずれも私の尊敬する恩師の著作です。
 「なぜ、あなた?」という全国の声が聞こえてくるわけですが、歴史教育と歴史学に橋を架けるような史学概論を新たに世に問いたいと、必死に執筆活動をしています。第1巻は、他にも時間論・空間論・史学史論・ジェンダー史論・ポストコロニアル論・環境史論・感染症史論・歴史認識対立論・歴史教育改革論といった論文を配置します。

 10月5日発売と明記されています。
 あと二か月あまり、他にも執筆の仕事をいくつも抱えているのですが、まずはこの本を丹精込めて仕上げていきたいと思います。

「岩波講座世界歴史のパンフレットができる」