「朝日が輝く場所を見つける」

 マイナス10度になるという天気予報どおり、とても寒い朝でした。
 通学路が凍結していないかを点検するため、朝の7時に出勤しました。坂を上がって校舎が目の前に見えてきたとき、いつもより私の視線は上に向いたのだと思います。思わぬ発見がありました。
 
 木曽川の西にそびえて蘇南高校を麓に抱く伊勢山のいただきが、まぶしく輝いているわけではありませんか。

 あわてて木曽川の東にある町役場の駐車場に行って、伊勢山を遠望してみました。そして理由がわかりました。深い渓谷の南木曽では、真冬に東側にそびえる南木曽岳の山頂から朝日が昇るのは、ようやく8時半頃になります。
 しかしその山頂からもれる朝日が、7時には、南木曽岳をシルエットにしながら谷の反対側の伊勢山に射し込み、その真っ白ないただきを照らし出しているのでした。
 南木曽で朝日が一番に輝く場所は、西側の伊勢山だったのです。

 なあんだと言われそうですが、南木曽の美しさをまた一つ発見して、それだけで、今日一日はとても幸せな気持ちでした。
 とても忙しいからこそ、ここに生きる幸せをかみしめています。
「朝日が輝く場所を見つける」