「対面で拍手を贈った離任式とウクライナ戦争をテーマにした終業式」

 今日は令和3年度のしめくくりの日で、終業式・表彰式・離任式を行いました。
 底冷えのする一日だったので、大講義室から教室にオンライン配信する形に予定を変更しての実施です。離任式では、11名の転退職する教職員から生徒に対して「最後のメッセージ」を送りました。ある先生は、「生徒が自分の学校をもっともっと好きになれるような学校にしていこう、そう思って仕事をしてきました」と語りました。別の先生は、「もっと長く蘇南高校に勤めていたかった」と言いました。
 別れる淋しさでいっぱいなのですが、全校のみんなで玄関ロビーに集まり、対面で転退職職員に花束を渡し、拍手でお見送りをしました。温かな離任式になりました。

 終業式では、私からウクライナ戦争をどう考えるかというテーマで問題提起をしました。
 国際政治では、本来、国際法を守ることが求められているのに、今回のロシアのどの点が国際法違反なのか。そしてウクライナの人々を応援するためには、どのような行動をとればいいのか。さらには、同じような多数の民間人が犠牲になっていながら、ウクライナのように注目されなかった戦争があるのではないか。世界史上、国を守るという行為は、自衛軍だけでなく、「市民による防衛」(一般市民の非暴力抵抗)によっても行われてきたことにも目を向けるべきではないか。
 このような論点を生徒の皆さんに「さらに考えていこう」と提示してみました。(講話の原稿はこちらからどうぞ。https://www.nagano-c.ed.jp/sonan-hs/pdf/20220323_syuugyou_koutyou.pdf
 一年間、たくさん探究をしてきた蘇南高校のまとめとして、目の前の戦争を探究していこうと、生徒の皆さんに呼びかけました。
 これからも探究はつづきます。考えたいこと、考えるべきことは、山ほどあるのです。

「対面で拍手を贈った離任式とウクライナ戦争をテーマにした終業式」