「たとえ明日世界が終わりになっても、私は木を植える」

 今日は3年生が朝のホームルームの時間を使って、植樹式を行いました。
 昨年度、前庭の鬱蒼とした林が松枯れで危険な状態になっていたので、県教委に頼んで予算をもらい、伐採しました。あわせて地元の田中木材店さんが、ボランティアで雑木を倒してくださいました。1学年の保護者の皆さんも環境整備作業に汗を流してくださいました。すると前庭にあったミツバツツジだけが残りました。

 このツツジを増やしたら、素晴らしい風景になるかもしれない。この春の卒業生が記念品として20本をツツジの苗を寄付してくれました。南木曽町さんがこの話を聞いて30本の苗をさらにくださいました。
 かくして合計50本の苗を3年生が植樹したのです。

 生徒会長の上野さんが「天白公園に並ぶような観光名所になるといいと思います」と挨拶をしました。
 私は、こう生徒に語りかけました。
「昔、宗教改革を行ったルターが『たとえ明日世界が終わりになっても、私はリンゴの木を植える』と言ったそうです。私たちは未来の人々の幸せを信じて、今日、木を植えましょう。」

 何年も経った後に、このミツバツツジの風景を見て、誰かが幸せな思いになってほしいと、私は祈る思いで生徒の植樹を見守ったのでした。
「たとえ明日世界が終わりになっても、私は木を植える」