「木曽路はすべて山の中であるが、脇道に入るとハワイもある」

 今日は、1年生のキャリア学習の一環として、マウカラニゴートファームの三輪さんに講演をしていただきました。
 海外留学を楽しんだ高校・短大時代があり、就職した後にもっと学びたいという思いがわいて、ハワイ大学に進学します。帰国後に就職するも、さらに自分の夢をおいかけて地域おこし協力隊員になり、やがて南木曽町にヤギ牧場を創設。・・・波乱万丈の三輪さんの半生(1/3生)を伺いながら、学ぶことの意義とか夢をカタチにすることの素晴らしさを生徒は学びました。

 1年生はこれまで自分史を作成することによって、自分の強みがどのようなところにあり、周囲の人々にどのように支えられて生きてきたのかを振り返りました。これからは、この日本社会や世界で生きる様々な魅力ある大人たちと出会い、「人生の幅」を見つめていきます。
 今日の三輪さんの講演は、その最初となる記念すべき学びでした。

 牧場の名前となっているマウカラニとは、ハワイ語で、「山側の+広い空」という意味です。南木曽から飯田に向かう清内路街道を、妻籠宿から蘭(あららぎ)の集落を抜けて木地師の里に向かう途中、北側に入る細い道をしばらく登っていくと、突然、広い空が開けて、ヤギたちが悠然と草を食んでいる牧場が出現します。
 「ポツンと一軒家」の取材に来ないかなあと私は待っているのです。

 ハワイ仕込みのヤギ・チーズは、三輪さんがヤギの健康管理からはじまって本当に丹精込めて作っているもので、すばらしい味です。ちなみに9月は牧場でアーティストをお招きしてのイベントが目白押しです。
 「木曽路はすべて山の中である」と島崎藤村は『夜明け前』の冒頭に書きました。現代風に書き直すと、「木曽路はすべて山の中であるが、脇道に入るとハワイもある」なのです。

「木曽路はすべて山の中であるが、脇道に入るとハワイもある」