「違和感を出発点にすることと自分の中の地図を見つめていくこと」

 今日は、1年生の授業「産業社会と人間」において、「ふるさと探究学・序章」という学びをしました。
 南木曽町で活躍している二人の魅力的な大人をお招きして、どう生きてきたかを語ってもらい、生徒たちと対話をしていただいたのです。

 ゲストは、南木曽町で3軒のゲストハウスを経営するフォークロアの熊谷洋さんと、水産・観光業をいとなむ高橋渓流の高橋俊吾さんです。二人の若手経営者が「ナナメ上」からの目線で生徒と親しく「生きること」を語り合ってくれる、とても素敵なひとときで、それぞれ40分の講義なのですが、80分があっという間でした。

 お二人を私がスカウトしたのは、まっすぐの人生ではないから。
 3・11のあと里山に移住した熊谷さんと、世界をあちこち旅して南木曽に戻ってきた高橋さんは、期せずして重なるメッセージを生徒たちに投げかけてくれました。
「違和感を出発点にすることと自分の中の地図を見つめていくこと」


「違和感を出発点にすることと自分の中の地図を見つめていくこと」


 熊谷さんの言葉「自分の“違和感”を大切にしよう」に対し、高橋さんの言葉「地図は“自分の中”にある」が、響きあったひとときでした。

 生徒に向って語られた言葉は、56歳の私に向って語られた言葉であるようにも思われました。
 ――僕もまったく同じことを考えているんですよ。とっても勇気づけられました。
 そうお二人に語りかけている自分がいました。