「あらためて入学式の続きを挙行する」
Posted by 蘇南高等学校長.
2020年08月27日18:25
今日は、1年生2クラスの生徒のために「宣誓署名式」を行いました。入学式の時に本来やるべきものでしたが、コロナ対策で式を1時間以内にしなければならなかったため、やむなく当日は省略せざるをえなかったのです。定期考査、文化祭、保護者懇談、夏休みなどを経て、ようやくまとまった時間がとれた本日、「宣誓署名式」という新たな行事を企画しました。半年ぶりの入学式の完結です。
入学生代表が、高校生活を充実させていくことを「宣誓」するわけですが、本校では、代表先生と同じ内容を全生徒が「署名」して誓うのです。昭和50年代に第7代校長の村山正先生(のちの長野県教育長)の発案で始まったものが、今に受け継がれています。
校長室の書架の一番目立つところに、歴代の生徒たちの署名が冊子となって、宣誓文とともに大切に保管されています。ひとりひとりが丁寧に自分の氏名を書いているので、無機質な活字が並んでいるだけの卒業生名簿よりも、はるかに味わいがあります。枠からはみださんばかりの名前、一画ごとが慎重に引かれた名前などなど、生徒たちが心を込めて描いた名前は、写真以上にその生徒のことを物語っているようです。これは、蘇南高校に生徒たちが生きていたことの「記憶」です。
だから、コロナのために今年度の宣誓署名をなくすわけにはいきません。
教務主任の趣旨説明。あらためて入学生代表の宣誓。BGMがかかる荘厳な雰囲気の中、ひとりひとりが署名をしてくれました。皆が丁寧に自分の名前を刻んでいきます。名前を刻むことは、「私はここにいるよ」と世界に語りかけることだと、真剣な彼らの表情を見ながら、私は思ったのでした。
最後に私から生徒へのメッセージを話しました。あらためて署名することの意味。未完の入学式の後の臨時休校。それをのりこえて努力する生徒たちへの感動。あらためて入学式で話した「開拓者」とは未来を「読み」、今に「書く」いとなみであることの復習。
そして最後にこう付け加えました。
「幼い時代というのは、自分の未来がバラ色に見えた。でも年齢を重ねるにつれて、そんなにうまく生きられない自分に気づいてくる。器用に物事をやっていけない不器用な自分に気づいてくる。そのときに、しょせん自分の人生なんてこんなものだとあきらめるか、不器用だったとしても学校で一生懸命に読んで書いて自分を磨こうとするかで、これからの人生は全然違ったものになるはずです。
君たちが卒業するまで、私たち教職員は全力で応援していきます。」
入学生代表が、高校生活を充実させていくことを「宣誓」するわけですが、本校では、代表先生と同じ内容を全生徒が「署名」して誓うのです。昭和50年代に第7代校長の村山正先生(のちの長野県教育長)の発案で始まったものが、今に受け継がれています。
校長室の書架の一番目立つところに、歴代の生徒たちの署名が冊子となって、宣誓文とともに大切に保管されています。ひとりひとりが丁寧に自分の氏名を書いているので、無機質な活字が並んでいるだけの卒業生名簿よりも、はるかに味わいがあります。枠からはみださんばかりの名前、一画ごとが慎重に引かれた名前などなど、生徒たちが心を込めて描いた名前は、写真以上にその生徒のことを物語っているようです。これは、蘇南高校に生徒たちが生きていたことの「記憶」です。
だから、コロナのために今年度の宣誓署名をなくすわけにはいきません。
教務主任の趣旨説明。あらためて入学生代表の宣誓。BGMがかかる荘厳な雰囲気の中、ひとりひとりが署名をしてくれました。皆が丁寧に自分の名前を刻んでいきます。名前を刻むことは、「私はここにいるよ」と世界に語りかけることだと、真剣な彼らの表情を見ながら、私は思ったのでした。
最後に私から生徒へのメッセージを話しました。あらためて署名することの意味。未完の入学式の後の臨時休校。それをのりこえて努力する生徒たちへの感動。あらためて入学式で話した「開拓者」とは未来を「読み」、今に「書く」いとなみであることの復習。
そして最後にこう付け加えました。
「幼い時代というのは、自分の未来がバラ色に見えた。でも年齢を重ねるにつれて、そんなにうまく生きられない自分に気づいてくる。器用に物事をやっていけない不器用な自分に気づいてくる。そのときに、しょせん自分の人生なんてこんなものだとあきらめるか、不器用だったとしても学校で一生懸命に読んで書いて自分を磨こうとするかで、これからの人生は全然違ったものになるはずです。
君たちが卒業するまで、私たち教職員は全力で応援していきます。」

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