「昇降口ロビーに飾られた色鉛筆の点描アートを楽しむ」

Posted by 蘇南高等学校長. 2022年05月10日13:23
 現在、本校の昇降口ロビーでは、美術部の生徒たちの作品が展示されています。
 そのうち3点は、高文連美術専門部の県大会(県展)に出品された作品です。今日からそれらを紹介していきます。
 第一回目は、3年の森畑さんの作品「かなた」。ワトソン紙に色鉛筆で点描された絵画です。作者のこんな言葉が添えられています。
――今回の作品は、普段見ることのないような景色を、色鉛筆を用いて制作しました。空に浮かぶ雲の動きや川の流れに力を入れたので、ぜひ細かい所まで目を向けてみてください。

 淡い繊細な色彩で描かれた風車のある農村の風景は、なぜか懐かしさを感じさせる温かみをもっています。近くに寄って見ると、微細な点の集積で、この絵が描き出されていることがよくわかります。
 点描と言えば、私はフランスのスーラやピサロといった代表的な画家の作品を好んで展覧会で鑑賞してきました。異なる点の色が見る者の脳の中で混合していくスーラの作品と異なり、森畑さんの作品を構成する点は、色彩を限りなく透明の方向に分解していくようです。
 蘇南高校のロビーで、素敵な点描アートにめぐりあえるとは! なんという幸せでしょう。