「教え子からエールをもらい、生徒総会へ」
Posted by 蘇南高等学校長.
2020年06月12日07:27
40代前半に私は下伊那郡の松川高校の教壇に立っていました。赴任した当時、文科系クラブというのがほとんどなくて、深志高校の講堂を約500人のお客さんに来ていただいて演劇をしてきた私は、松川高校を、生徒たちが演劇とか吹奏楽を楽しみにするような学校にしたいという夢を抱きました。
形だけだった演劇部を基礎練習から始めて、しっかりした台本に取り組ませ、演技の質を高めるために私も出演し(これが効果あったかは微妙)、3年間、順調に歩み、周囲の期待も高まったかに見えましたが、幾多の苦難に直面して休部状態に。
もうだめか…と思った半年後、「演劇部に入りたいんですけど…」というメンバーが数人現れました。「今まで演劇部の様子を見ていて、自分もやってみたいなあと思っていたんです。」
半信半疑で活動を再開すると、さらに4月になって、「松川高校の演劇部を中学時代に見て、ぜひやりたいと思って、この高校に入学しました」という女子が現れました。…なんと!
ここからは破竹の勢いになって、私もこの生徒たちをイメージして台本を次々と書けたし、演劇コンクールでは県代表を勝ち取るかどうかというところまで評価を高めることができました。お客さんも会場いっぱいに来てくれるようになりました。そして私の転勤後、あとをついだ若い顧問とともに松川高校演劇部が関東大会・全国大会で大活躍するようになったのでした。
…実は、昨日、私あてに小荷物が届き、中にいかにもおいしそうなバームクーヘンがたくさん。「蘇南高校の様子を見ていて、先生たちを応援したくなったので、お菓子を送ります」、と。「演劇部に入りたくて、この学校に来ました。」と13年前に私の目の前にあらわれた松川高校の「演劇仲間」からの差し入れでした。…なんと!(最近、この感嘆詞が多い。)
…教え子に支えられて、今の自分が生きている。本当にそう思います。侑子さん、本当にありがとうございました。
(放課後に先生方にいきさつを説明し、みんなでありがたくいただきました。)
今日の蘇南高校は、生徒総会でした。小規模校がこういう時代には俄然小回りが利いて、ソーシャルディスタンスを保っていろいろなことができます。臨時休校に入る直前、対面式以来の全校生徒の集結です。
生徒会執行部から「このような時代ですけど蘇峡祭をやります。私たちの願いに先生たちがOKを出してくれました。」と力強い宣言がありました。「内容は大きく変更しなければなりません。そしてこういう時代だからこそ、地域の方々に感謝の思いと『頑張ってください』という応援の思いを贈る蘇峡祭にしたいと思います。」と蘇峡祭実行係長が全校生徒に語りかけました。
松川高校の教え子から、蘇南高校の今私の目の前にいる生徒たちへ、次々と素敵な「人生の演劇」が展開するのでしょう。支え合い、一緒に創る喜びを分かち合う演劇です。
形だけだった演劇部を基礎練習から始めて、しっかりした台本に取り組ませ、演技の質を高めるために私も出演し(これが効果あったかは微妙)、3年間、順調に歩み、周囲の期待も高まったかに見えましたが、幾多の苦難に直面して休部状態に。
もうだめか…と思った半年後、「演劇部に入りたいんですけど…」というメンバーが数人現れました。「今まで演劇部の様子を見ていて、自分もやってみたいなあと思っていたんです。」
半信半疑で活動を再開すると、さらに4月になって、「松川高校の演劇部を中学時代に見て、ぜひやりたいと思って、この高校に入学しました」という女子が現れました。…なんと!
ここからは破竹の勢いになって、私もこの生徒たちをイメージして台本を次々と書けたし、演劇コンクールでは県代表を勝ち取るかどうかというところまで評価を高めることができました。お客さんも会場いっぱいに来てくれるようになりました。そして私の転勤後、あとをついだ若い顧問とともに松川高校演劇部が関東大会・全国大会で大活躍するようになったのでした。
…実は、昨日、私あてに小荷物が届き、中にいかにもおいしそうなバームクーヘンがたくさん。「蘇南高校の様子を見ていて、先生たちを応援したくなったので、お菓子を送ります」、と。「演劇部に入りたくて、この学校に来ました。」と13年前に私の目の前にあらわれた松川高校の「演劇仲間」からの差し入れでした。…なんと!(最近、この感嘆詞が多い。)
…教え子に支えられて、今の自分が生きている。本当にそう思います。侑子さん、本当にありがとうございました。
(放課後に先生方にいきさつを説明し、みんなでありがたくいただきました。)
今日の蘇南高校は、生徒総会でした。小規模校がこういう時代には俄然小回りが利いて、ソーシャルディスタンスを保っていろいろなことができます。臨時休校に入る直前、対面式以来の全校生徒の集結です。
生徒会執行部から「このような時代ですけど蘇峡祭をやります。私たちの願いに先生たちがOKを出してくれました。」と力強い宣言がありました。「内容は大きく変更しなければなりません。そしてこういう時代だからこそ、地域の方々に感謝の思いと『頑張ってください』という応援の思いを贈る蘇峡祭にしたいと思います。」と蘇峡祭実行係長が全校生徒に語りかけました。
松川高校の教え子から、蘇南高校の今私の目の前にいる生徒たちへ、次々と素敵な「人生の演劇」が展開するのでしょう。支え合い、一緒に創る喜びを分かち合う演劇です。

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