「部落差別とたたかうこと」

Posted by 蘇南高等学校長. 2022年09月01日17:38
 今日は線状降水帯が木曽谷で発生し、中央西線が南木曽・塩尻間で不通になってしまいました。たくさんの保護者の皆様にお迎えに来ていただき、本当にありがとうございました。
 天気予報で確認できないような豪雨が日々発生しています。コロナだけでなく、異常気象とも戦う日々です。

 さて、今日は、人権教育として全校でNHKのバリパラ「Black in Buraku」を鑑賞しました。「黒人(ブラック)、部落に行く」というタイトルのとおり、黒人差別をうけて悲しい思いをしてきた人々が、部落差別を受けてきた人々を訪ねて、対話を重ね、お互いに共通するものに気づいていくという番組です。共通するものとは、差別のつらい経験であるとともに、それを乗り越えていく力でもあります。
 
 ――意識的な差別はあまりなくなってきていても、微妙な差別・無意識の差別が厳然としてある。
 ――「引っ越せばいいじゃん」という助言は、「肌の色を変えればいい」「障害を直せばいい」と同じようなもの。
 ――ネガティヴな情報の方が社会に広がりやすい。


 いくつもの印象的な言葉を、生徒たちはメモしながら視聴し、感想を書いていきました。

 冒頭で私から短い解説を行いました。生まれによってその人を蔑むのは、人種差別・民族差別・部落差別に共通していることであること、部落差別はネット情報の氾濫によって再生産されてしまっていることなどについて、いくつかの事例をあげて生徒に語りかけてみました。
 蘇南高校の生徒たちが、お互いのいのちへのリスペクトをもつ社会をつくっていくことを、私は信じています。