「この世界の片隅に――修学旅行レポート・補遺」

Posted by 蘇南高等学校長. 2021年11月12日21:21
 一日に二度の投稿になって申し訳ないのですが、どうしても書いておきたいと思ってPCに向っています。

 修学旅行のバスが無事に学校の下の天白公園に戻ってきました。

 最初に笑顔の教員がおりてきて、そのあと、疲れを微塵も感じさせない笑顔の生徒たちがおりてきます。トランクルームから荷物を受け取ると、なぜか生徒たちが並びます。
 「先生たちはここに来てください」と私たち教員を前に立たせ、代表の生徒(垂見さん)が旅行を終えた今の思いを語りました。コロナの時代であるにもかかわらず、予定していた旅行を実現してくれたことへの感謝のことばから始まり、この四日間の中でどれほどの喜びがあり、どれほどの互いの絆の深まりがあったかを話してくれました。
 「この旅行で得たものを、必ず私たちは、残りの高校生活の進路実現、生徒会、部活動の充実につなげていきます! 本当にありがとうございました!」
 垂見さんと居並ぶ生徒たちが、そういって頭を下げるのでした。

 そして親の自動車に戻る途中、さらにバドミントン部の生徒たちが、私たち一人一人に感謝の思いを告げて帰っていきました。

 修学旅行のこのようなエンディングの風景に、私はとても驚き、心を動かされました。
 理由は二つあります。一つは、改めて生徒たちの「人を大切にする生き方」を目の当たりにしたこと。もう一つは、実は昨年の2年生もエンディングでこのようなサプライズ・セレモニーをしてくれていて、おそらく生徒の間で「学校文化」としてこの生き方が受け継がれていること。
 文化祭と違って上級生がそれをしている場に立ち会ってもいないのに、彼らは「ある生き方」を確実に受け継いでいるのでした。

 昨日までの寒風吹きすさぶ夜とはうってかわって、おだやかな空気の感触のなか、月が明るく輝いていました。
 2021年11月の「この世界の片隅に」、このような生徒たちがいたのだということを書きしるしておきたいと、思ったのでした。


  


「修学旅行の2年生が全員元気で戻ってきました」

Posted by 蘇南高等学校長. 2021年11月12日18:02
 長崎修学旅行の4日めは、天候が回復し、すがすがしい空のもと、島原半島から船で長州港に渡りました。そこから柳川の散策です。

 水郷の美しい城下町で柳川下りを楽しみました。木曽川のほとりで生活をしている私たちですが、激流の木曽川と正反対の穏やかな水面を進む船は、船頭さんの竹竿一本で操作されます。生徒たちが竹竿をもって挑戦するも、船はあらぬ方向へ…。橋を頭ぎりぎりに通過したり、清楚な街並みを眺めたりして、柳川名物の鰻セイロ蒸しを昼食にとり、修学旅行の研修を終えました。
 川にも様々な姿があり、川をいかした様々な生活があります。自然とともに生きる、日本の多様な生活文化を味わったのでした。

 一行は、全員無事に福岡空港からセントレア空港へ飛び、現在、中央道を中津川ICに向かっています。

 皆さん、お帰りなさい。たくさんの困難があったけれども、この時代に修学旅行を無事にやりきったこと、本当によく頑張りました。
 保護者の皆様、この状況下にもかかわらず、お子さんを旅に出していただき、本当にありがとうございました。