「岩波講座世界歴史のパンフレットができる」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月16日20:49
私が編集委員をつとめている『岩波講座世界歴史』(第3期)のパンフレットが書店に並ぶようになりました。
観音折りになっていて、開くと「編集にあたって」という編集者一同のメッセージが出てきます。さらに開くと、全24巻の各巻構成が一覧になっています。私の担当は、第1巻「世界史とは何か」と第11巻「構造化される世界 14~19世紀」です。
すべての巻が、通史・枠組みを描く「展望」論文を巻頭にかかげ、特に重要なテーマを分析する「問題群」論文3本と、さらに個別のテーマを分析する「焦点」論文7本ほど、そしてコラムから構成されます。
私は、第1巻の「展望」論文を書いています。まさに「世界史とは何か」がテーマです。
当然ながら、第2期の『岩波講座世界歴史』の第1巻には樺山紘一さんの名論文があり、史学方法論には遅塚忠躬さんの『史学概論』とか、西川正雄さんの『現代史の読みかた』といった名著があります。いずれも私の尊敬する恩師の著作です。
「なぜ、あなた?」という全国の声が聞こえてくるわけですが、歴史教育と歴史学に橋を架けるような史学概論を新たに世に問いたいと、必死に執筆活動をしています。第1巻は、他にも時間論・空間論・史学史論・ジェンダー史論・ポストコロニアル論・環境史論・感染症史論・歴史認識対立論・歴史教育改革論といった論文を配置します。
10月5日発売と明記されています。
あと二か月あまり、他にも執筆の仕事をいくつも抱えているのですが、まずはこの本を丹精込めて仕上げていきたいと思います。
観音折りになっていて、開くと「編集にあたって」という編集者一同のメッセージが出てきます。さらに開くと、全24巻の各巻構成が一覧になっています。私の担当は、第1巻「世界史とは何か」と第11巻「構造化される世界 14~19世紀」です。
すべての巻が、通史・枠組みを描く「展望」論文を巻頭にかかげ、特に重要なテーマを分析する「問題群」論文3本と、さらに個別のテーマを分析する「焦点」論文7本ほど、そしてコラムから構成されます。
私は、第1巻の「展望」論文を書いています。まさに「世界史とは何か」がテーマです。
当然ながら、第2期の『岩波講座世界歴史』の第1巻には樺山紘一さんの名論文があり、史学方法論には遅塚忠躬さんの『史学概論』とか、西川正雄さんの『現代史の読みかた』といった名著があります。いずれも私の尊敬する恩師の著作です。
「なぜ、あなた?」という全国の声が聞こえてくるわけですが、歴史教育と歴史学に橋を架けるような史学概論を新たに世に問いたいと、必死に執筆活動をしています。第1巻は、他にも時間論・空間論・史学史論・ジェンダー史論・ポストコロニアル論・環境史論・感染症史論・歴史認識対立論・歴史教育改革論といった論文を配置します。
10月5日発売と明記されています。
あと二か月あまり、他にも執筆の仕事をいくつも抱えているのですが、まずはこの本を丹精込めて仕上げていきたいと思います。
「総勢6名のアドバイザーに本校の探究を支えていただく」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月15日20:51
本校の教職員のほとんどは、郡外出身者なので、実は地域の経済・社会・政治・文化などについて必ずしも造詣が深いわけではありません。
なので、1・2・3年生が地域の方々のお話を伺ったり、地域課題について探究したりするとき、日常的にアドバイスをしてくださる方がいると、とても助かります。できれば、そのときに生徒の年齢に少し近く、「斜め上から」アドバイスをしてくださると、とても新鮮です。
昨年度から始めた南木曽町の方々によるアドバイザー制度を、今年度は大桑村・中津川市からも委員をお迎えし、さらに南木曽町に新たな風を吹き込んでいる経営者にも加わっていただき、大幅にパワーアップしました。今日は、初顔合わせの「探究的な学びコンソーシアム」運営委員会を行いました。
〇委員の皆さん(五十音順) 大前さん(大桑村役場)、川本さん(南木曽町地域おこし協力隊員)、熊谷さん(フォークロア経営)、柴田さん(ボロンコビリー経営)、高橋さん(高橋渓流経営)、吉田さん(南木曽町役場)
生徒の課題探究をレベルアップするための方策とか、キャリア教育のありかたなど、貴重なアドバイスを山ほどいただきましたし、時間さえあれば、もっともっと語り合いたいひとときでした。
文科省や県教委の指定校ではないので、潤沢な資金があるわけではありません。でも自由な発想で、温かな心の結びつきの中で、みんなで未来を担う若者を育てる試みをしていきたいと思っています。
なので、1・2・3年生が地域の方々のお話を伺ったり、地域課題について探究したりするとき、日常的にアドバイスをしてくださる方がいると、とても助かります。できれば、そのときに生徒の年齢に少し近く、「斜め上から」アドバイスをしてくださると、とても新鮮です。
昨年度から始めた南木曽町の方々によるアドバイザー制度を、今年度は大桑村・中津川市からも委員をお迎えし、さらに南木曽町に新たな風を吹き込んでいる経営者にも加わっていただき、大幅にパワーアップしました。今日は、初顔合わせの「探究的な学びコンソーシアム」運営委員会を行いました。
〇委員の皆さん(五十音順) 大前さん(大桑村役場)、川本さん(南木曽町地域おこし協力隊員)、熊谷さん(フォークロア経営)、柴田さん(ボロンコビリー経営)、高橋さん(高橋渓流経営)、吉田さん(南木曽町役場)
生徒の課題探究をレベルアップするための方策とか、キャリア教育のありかたなど、貴重なアドバイスを山ほどいただきましたし、時間さえあれば、もっともっと語り合いたいひとときでした。
文科省や県教委の指定校ではないので、潤沢な資金があるわけではありません。でも自由な発想で、温かな心の結びつきの中で、みんなで未来を担う若者を育てる試みをしていきたいと思っています。

「1年生に校長キャリアデザイン講座をひらく」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月14日21:25
今日は、1年生の「産業社会と人間」の授業に呼ばれて、キャリアデザインの考え方について講義をしました。久しぶりの授業で、腕が鳴りました。(気分は「ドラゴン桜2」!)
(1)「目標を早く決めて努力すれば人生に成功する」という進路指導は、都市伝説。
(2)夢破れるとか、就いた仕事が時代の変化で立ち行かなかくなることが、現実。
(3)「大きな夢」(人生のスタンス)をもてれば、そこから枝分かれするような「具体的な夢」を複数もてる。大切なのは「枝分かれする夢」のようなキャリアデザイン。
(4)ひとつの夢がうまくいかなくても別の夢にいけばいい。パラレルキャリアで複数の夢を同時に追いかけてもいい。
(5)「できない」と言いたくなるところを、「どうやったらできるようになるのだろう」と言う。断言ではなくて問いかけにする。これで生き方はかなり変わる。
ちなみに最後のアドバイスは、フランクル『夜と霧』をかみくだいてのものだということも、説明しました。
ディスカッションをしようと思っていましたが、桜木弁護士の向こうをはって熱く語りすぎて時間超過。
お詫びに、1年生全員が書いた「気づいたこと」「もっと聞きたいこと」に対して、今晩のうちに一人一人に対してびっしりの返事を書きました。生徒からもらったことばには、ことばの体温があるうちに返事を出す。これはいつも心がけていることです。
(1)「目標を早く決めて努力すれば人生に成功する」という進路指導は、都市伝説。
(2)夢破れるとか、就いた仕事が時代の変化で立ち行かなかくなることが、現実。
(3)「大きな夢」(人生のスタンス)をもてれば、そこから枝分かれするような「具体的な夢」を複数もてる。大切なのは「枝分かれする夢」のようなキャリアデザイン。
(4)ひとつの夢がうまくいかなくても別の夢にいけばいい。パラレルキャリアで複数の夢を同時に追いかけてもいい。
(5)「できない」と言いたくなるところを、「どうやったらできるようになるのだろう」と言う。断言ではなくて問いかけにする。これで生き方はかなり変わる。
ちなみに最後のアドバイスは、フランクル『夜と霧』をかみくだいてのものだということも、説明しました。
ディスカッションをしようと思っていましたが、桜木弁護士の向こうをはって熱く語りすぎて時間超過。
お詫びに、1年生全員が書いた「気づいたこと」「もっと聞きたいこと」に対して、今晩のうちに一人一人に対してびっしりの返事を書きました。生徒からもらったことばには、ことばの体温があるうちに返事を出す。これはいつも心がけていることです。

「念のために通学路のクマ対策を始める」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月13日16:49
ここにところ毎日のように北海道でのクマ出没の報道がなされています。長野県内でもあちこちでクマの目撃情報が寄せられており、怪我を負ったケースも出てきています。
伊勢山(伊勢神宮の材木を搬出したところからこの名前があります)の麓に存在する蘇南高校の通学路では、昨年度、幸いにも生徒がクマと遭遇することがなかったものの、複数の目撃情報があり、木曽川・伊勢小屋沢の雑木の除去や通学路での大音量ラジオ放送などを行いました。
7~8月はクマが繁殖のために活発に動き回る時期でもあり、また里山環境の衰退のために、全国で起こっている状況は、本校の周辺でも十分に起こり得ることです。
そこで、まだ目撃情報はありませんが、今日からの平日に、夕方4時半から夜9時までの間、ラジオの大音量を通学路の「悲しめる乙女の像」の一帯で流すことにしました。
元来、クマはおとなしい動物なので、万一出会ったときには、そっと離れるのが一番なのですが、実際に巨大な動物をまのあたりにしたときに冷静に対処するのは困難です。
昔、私は真冬の12月30日に中央アルプスの支尾根を独りで登っていて、クマと遭遇しました。そのときのことは、今でも鮮明に思い出します。クマのほうが一目散に逃げていってくれたのですが、私はただ心臓をバクバクさせて佇むだけでした。
ちなみにクマは下山の方向に(!)走っていき、私は逆の方向に(つまり山頂に向かって)登山を続行しました。藪の中をバキバキ枝を折りながら進むクマの物音に、圧倒的な迫力を感じたのでした。
伊勢山(伊勢神宮の材木を搬出したところからこの名前があります)の麓に存在する蘇南高校の通学路では、昨年度、幸いにも生徒がクマと遭遇することがなかったものの、複数の目撃情報があり、木曽川・伊勢小屋沢の雑木の除去や通学路での大音量ラジオ放送などを行いました。
7~8月はクマが繁殖のために活発に動き回る時期でもあり、また里山環境の衰退のために、全国で起こっている状況は、本校の周辺でも十分に起こり得ることです。
そこで、まだ目撃情報はありませんが、今日からの平日に、夕方4時半から夜9時までの間、ラジオの大音量を通学路の「悲しめる乙女の像」の一帯で流すことにしました。
元来、クマはおとなしい動物なので、万一出会ったときには、そっと離れるのが一番なのですが、実際に巨大な動物をまのあたりにしたときに冷静に対処するのは困難です。
昔、私は真冬の12月30日に中央アルプスの支尾根を独りで登っていて、クマと遭遇しました。そのときのことは、今でも鮮明に思い出します。クマのほうが一目散に逃げていってくれたのですが、私はただ心臓をバクバクさせて佇むだけでした。
ちなみにクマは下山の方向に(!)走っていき、私は逆の方向に(つまり山頂に向かって)登山を続行しました。藪の中をバキバキ枝を折りながら進むクマの物音に、圧倒的な迫力を感じたのでした。
「教職員の1回目のワクチン接種が完了する」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月12日18:33
南木曽町は、新型コロナウイルス感染症対策のワクチンについて、高齢者・医療・介護関係者の次に、保小中高の教職員についても優先接種をしてくださっています。
学校は、教職員が感染したときに、クラスター化するおそれが高いと言われていますから、本当にありがたい措置です。蘇南高校の教職員は3グループにわけて接種を進めてきましたが、第1回めの接種を7月10日(土)の夕方に完了しました。皆さんの接種を見届けて、最後は私が注射を受けたのです。
一度に大量の人々を会場に迎え入れ、短時間で効率よく、しかも密にならないように、問診・説明・接種・事後観察を進めるために、膨大な方々が週休日を返上して働いておられることに、本当に頭の下がる思いでした。南木曽町役場に勤務している教え子たちからも声をかけられました。
町の皆さんから支えていただいたことに、これから別の形でお返しをしていきたいと強く決意したのでした。
接種部位の痛みの副反応を、何人かの職員がもちましたが、大きなものはありませんでした。私自身は何もありません。
市町村によっては、生徒たちも接種を受け始めています。
集団免疫を獲得する道が、少しずつ見えてきているように思います。
学校は、教職員が感染したときに、クラスター化するおそれが高いと言われていますから、本当にありがたい措置です。蘇南高校の教職員は3グループにわけて接種を進めてきましたが、第1回めの接種を7月10日(土)の夕方に完了しました。皆さんの接種を見届けて、最後は私が注射を受けたのです。
一度に大量の人々を会場に迎え入れ、短時間で効率よく、しかも密にならないように、問診・説明・接種・事後観察を進めるために、膨大な方々が週休日を返上して働いておられることに、本当に頭の下がる思いでした。南木曽町役場に勤務している教え子たちからも声をかけられました。
町の皆さんから支えていただいたことに、これから別の形でお返しをしていきたいと強く決意したのでした。
接種部位の痛みの副反応を、何人かの職員がもちましたが、大きなものはありませんでした。私自身は何もありません。
市町村によっては、生徒たちも接種を受け始めています。
集団免疫を獲得する道が、少しずつ見えてきているように思います。
「祭の後の風景を語り合う」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月09日20:10
「祭の後の風景が楽しみだ」と生徒会長が私に語っていました。
今日は、「祭の後の風景」について、蘇峡祭実行係長の前原さんと対話をしました。
前原さん
「中学の時は副委員長すらやったことがなかった私が、生まれて初めて、みんなを仕切る体験をしました。想像を超えて大変でした。アイデアだったらポンポン出てくるんですけど、企画を実際にカタチにしようとすると――コロナ対策から始まって――とても多くの壁が立ちふさがってきます。
くじけそうになったけど、そのうち話し合いを重ねていけば、打開策に気づけて、何とかなるって思えました。何かの先頭に立つということは、こういうことなんだって、わかりました。
文化祭を終えて、学校の“学年を超えたつながり”が確かに生まれたと感じています。体育祭、全校企画、色々なことを、学年をこえたグループで行いましたから。
私自身は、責任感をもてるようになりました。責任感をもう少し具体的に言うと…挑戦すること、かな。」
実は、文化祭を通じて、私は「前原さんって、こんなに全校を仕切れる生徒だったんだ」と、とても新鮮に思っていました。
思いつくことはカンタンだけど、カタチにするのは難しい。そのときに対話を重ねて壁をのりこえていくことを生徒たちは学び、あの文化祭の日々を創り出していったのだと、今日、改めてわかったのでした。
今日は、「祭の後の風景」について、蘇峡祭実行係長の前原さんと対話をしました。
前原さん
「中学の時は副委員長すらやったことがなかった私が、生まれて初めて、みんなを仕切る体験をしました。想像を超えて大変でした。アイデアだったらポンポン出てくるんですけど、企画を実際にカタチにしようとすると――コロナ対策から始まって――とても多くの壁が立ちふさがってきます。
くじけそうになったけど、そのうち話し合いを重ねていけば、打開策に気づけて、何とかなるって思えました。何かの先頭に立つということは、こういうことなんだって、わかりました。
文化祭を終えて、学校の“学年を超えたつながり”が確かに生まれたと感じています。体育祭、全校企画、色々なことを、学年をこえたグループで行いましたから。
私自身は、責任感をもてるようになりました。責任感をもう少し具体的に言うと…挑戦すること、かな。」
実は、文化祭を通じて、私は「前原さんって、こんなに全校を仕切れる生徒だったんだ」と、とても新鮮に思っていました。
思いつくことはカンタンだけど、カタチにするのは難しい。そのときに対話を重ねて壁をのりこえていくことを生徒たちは学び、あの文化祭の日々を創り出していったのだと、今日、改めてわかったのでした。
「木曽郡移動校長会にレースねこが登場する」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月08日19:04
今日は、木曽郡内の小学校・中学校・特別支援学校・高校のすべての校長先生方が本校に集まって、校長会を行いました。題して「移動校長会」。
是非、本校の生徒たちの姿を見ていただきたいと、授業参観のほか、3年生の1グループには探究学習の中間報告をしてもらいました。私からは「蘇南高校の挑戦」と題して、どんなことに学校をあげてチャレンジしているのかを説明させていただきました。
探究学習の中間報告をしたのは、3月に「南木曽ねこ認知度100%計画」で、ベネッセSTEAMフェスタに出場した「がくたとめい」チームです。
プロジェクトのひとつに若者でも着られる斬新なデザインの「南木曽ねこ」を開発するというものがありましたが、職人さんの指導を受けながら試作品ができたという報告をしてくれました。
お嬢様風の「レースねこ」に、オーガニックな「麻布ねこ」の登場です。
試行錯誤しながらプロジェクトを進める生徒の楽しそうな姿が印象的なプレゼンでした。
是非、本校の生徒たちの姿を見ていただきたいと、授業参観のほか、3年生の1グループには探究学習の中間報告をしてもらいました。私からは「蘇南高校の挑戦」と題して、どんなことに学校をあげてチャレンジしているのかを説明させていただきました。
探究学習の中間報告をしたのは、3月に「南木曽ねこ認知度100%計画」で、ベネッセSTEAMフェスタに出場した「がくたとめい」チームです。
プロジェクトのひとつに若者でも着られる斬新なデザインの「南木曽ねこ」を開発するというものがありましたが、職人さんの指導を受けながら試作品ができたという報告をしてくれました。
お嬢様風の「レースねこ」に、オーガニックな「麻布ねこ」の登場です。
試行錯誤しながらプロジェクトを進める生徒の楽しそうな姿が印象的なプレゼンでした。
「木曽病院吉岡医師の人生論に学ぶ」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月07日15:13
今日の午後は、学年ごとに、長野県立木曽病院産婦人科の吉岡医師の講演を聞きました。「笑顔の多い人生を」というのが共通テーマで、1年生の副題が「男性と女性論」、2年が「妊娠編」、3年が「STIと避妊論」となっています。
私の年齢の人間が学んでも、どのテーマも新たな発見に満ちていて、人間としてどのように生きていったらよいのかについて、大切な知見をもらっています。私ですらそうなのですから、生徒たちはじっと聞き入りながら、メモをとっていて、その会場の温かな雰囲気がとても印象的です。
ちなみに吉岡先生は10年前に脳出血を患い、右半身に重い後遺症があります。しかし私がお会いする先生はいつも明るくパワフルで、どうしたらこのように元気で生きられるのだろうとずっと憧れてきました。
しかし、このほど吉岡先生が出版された著書『0歳の右半身と50歳の左半身』(一元社)を読み、先生がどれほどの苦労を重ねながら今日まで歩んできたのかを知り、私は深く心を動かされました。この本の中にこのようなことばがあります。
――逃げたくなるのが普通である、それを認めなければ、ただつらいだけである。
人間が弱い存在であることを認め、そんな人間が幸せに生きていくためにはどうすればよいのかを考えるのが、吉岡先生の性教育講座です。
先生の話を聞きながら、生徒たちが他者をリスペクトし、自分自身を大切に思えるように生きていってほしいと、切に願ったのでした。
私の年齢の人間が学んでも、どのテーマも新たな発見に満ちていて、人間としてどのように生きていったらよいのかについて、大切な知見をもらっています。私ですらそうなのですから、生徒たちはじっと聞き入りながら、メモをとっていて、その会場の温かな雰囲気がとても印象的です。
ちなみに吉岡先生は10年前に脳出血を患い、右半身に重い後遺症があります。しかし私がお会いする先生はいつも明るくパワフルで、どうしたらこのように元気で生きられるのだろうとずっと憧れてきました。
しかし、このほど吉岡先生が出版された著書『0歳の右半身と50歳の左半身』(一元社)を読み、先生がどれほどの苦労を重ねながら今日まで歩んできたのかを知り、私は深く心を動かされました。この本の中にこのようなことばがあります。
――逃げたくなるのが普通である、それを認めなければ、ただつらいだけである。
人間が弱い存在であることを認め、そんな人間が幸せに生きていくためにはどうすればよいのかを考えるのが、吉岡先生の性教育講座です。
先生の話を聞きながら、生徒たちが他者をリスペクトし、自分自身を大切に思えるように生きていってほしいと、切に願ったのでした。
「蘇友会理事会で新たな母校支援策ができる」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月06日21:32
今日は、蘇南高校の同窓会「蘇友会」の理事会が行われました。コロナ感染予防のために総会は書面会議にせざるをえないのですが、昨年度の活動報告・決算、今年度の活動計画・予算については、しっかり時間をかけて、理事会で検討をしました。
本校は、折々に同窓会から多大なご支援をいただいています。昇降口の下駄箱が美しい木製であるのも、同窓会の皆様から寄贈していただいたからです。
今日の理事会では、新たに部活動遠征でマイクロバスをレンタルしたときに、補助金をいただける制度を組み立てていただきました。今春、多くの部員が入部した女子バレー部は、顧問の自家用車に乗るだけでは収まらなくなって、どうしてもマイクロバスが必要になっています。そのようなときの資金援助をいただけることになりました。
その他にも普段の様々な教育活動が、同窓会の役員の皆さんに支えられています。会長の樋口さんからは生徒の課題探究の活動場所を提供していただいていますし、楯さんには本校の歴史に係る資料を貸していただいています。鈴木さんには母校支援策のとりまとめを、そして宮川さんには刷新したグランドデザインの制作をしていただいています。
何とありがたいことでしょう。
コロナ禍のなかで一度も懇親会の場をもてていないわけですが、その分、同窓会の皆さんと対話ができる一瞬一瞬を大切にしていきたいと考えています。
本校は、折々に同窓会から多大なご支援をいただいています。昇降口の下駄箱が美しい木製であるのも、同窓会の皆様から寄贈していただいたからです。
今日の理事会では、新たに部活動遠征でマイクロバスをレンタルしたときに、補助金をいただける制度を組み立てていただきました。今春、多くの部員が入部した女子バレー部は、顧問の自家用車に乗るだけでは収まらなくなって、どうしてもマイクロバスが必要になっています。そのようなときの資金援助をいただけることになりました。
その他にも普段の様々な教育活動が、同窓会の役員の皆さんに支えられています。会長の樋口さんからは生徒の課題探究の活動場所を提供していただいていますし、楯さんには本校の歴史に係る資料を貸していただいています。鈴木さんには母校支援策のとりまとめを、そして宮川さんには刷新したグランドデザインの制作をしていただいています。
何とありがたいことでしょう。
コロナ禍のなかで一度も懇親会の場をもてていないわけですが、その分、同窓会の皆さんと対話ができる一瞬一瞬を大切にしていきたいと考えています。

「蘇峡祭全日程が終わる」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年07月04日19:51
今日は蘇峡祭の三日目でした。音楽部と軽音楽部のライブのあと、「個性披露大会」という名称のクラス発表が行われました。準備期間中、生徒たちが最も力を注いだイベントです。
私は審査員です。すべてのクラスをみて厳正に得点をつけました。ダンスをするクラス、演劇をするクラス、映像を上映するクラス…それぞれの創意を凝らした発表です。結果的には、ダンスの息がぴったりあって、のびやかに踊っている3年生の2クラスが上位を独占しました。
とはいえ、2年生のレベルもなかなかなもの。2年B組は、一見乱雑な日常のクラスの光景を映像で映し出し、それが次第にダンスの映像になり、やがてクラス全員がステージ上に登場して華麗に踊るという、凝った演出でした。2年A組もダンスをしっかり合わせて3年生にひけをとらない出来栄えでした。長野県高等学校演劇連盟会長の私としては、大きな拍手を贈りました。
昨晩、遅くまで「時間外労働」をしていた教員たちは、漫才・ダンスなど多彩な内容を盛り込んだ演劇を披露して、生徒からたくさんの拍手を集めていました。
閉祭式であいさつをする生徒会執行部の一人ひとりのことばは、充実感にあふれていました。
あえて、今日は、もうひとつのドラマを付け加えると、なかにはどうしても集団で賑やかに過ごす文化祭が苦手な人もいます。(実は、高校時代の私もそうでした。)私たちは、そのような場合、ゆっくり休めばいいのだと考えています。ところが今回の文化祭では、生徒たちが、それぞれの工夫の中で仲間たちとの時間を大切にしていました。「折り合いをつける」ことを実現していたのです。
これは、私にとって大きな感動でした。みんなが成長する蘇南高校です。
梅雨前線が活発ななか、後夜祭の時だけ、雨がピタリとやみ、花火が華麗に打ちあがりました。
わが「ファミリー」(生徒会のスローガン)のような生徒たちと一緒に、花火を見上げたのでした。
私は審査員です。すべてのクラスをみて厳正に得点をつけました。ダンスをするクラス、演劇をするクラス、映像を上映するクラス…それぞれの創意を凝らした発表です。結果的には、ダンスの息がぴったりあって、のびやかに踊っている3年生の2クラスが上位を独占しました。
とはいえ、2年生のレベルもなかなかなもの。2年B組は、一見乱雑な日常のクラスの光景を映像で映し出し、それが次第にダンスの映像になり、やがてクラス全員がステージ上に登場して華麗に踊るという、凝った演出でした。2年A組もダンスをしっかり合わせて3年生にひけをとらない出来栄えでした。長野県高等学校演劇連盟会長の私としては、大きな拍手を贈りました。
昨晩、遅くまで「時間外労働」をしていた教員たちは、漫才・ダンスなど多彩な内容を盛り込んだ演劇を披露して、生徒からたくさんの拍手を集めていました。
閉祭式であいさつをする生徒会執行部の一人ひとりのことばは、充実感にあふれていました。
あえて、今日は、もうひとつのドラマを付け加えると、なかにはどうしても集団で賑やかに過ごす文化祭が苦手な人もいます。(実は、高校時代の私もそうでした。)私たちは、そのような場合、ゆっくり休めばいいのだと考えています。ところが今回の文化祭では、生徒たちが、それぞれの工夫の中で仲間たちとの時間を大切にしていました。「折り合いをつける」ことを実現していたのです。
これは、私にとって大きな感動でした。みんなが成長する蘇南高校です。
梅雨前線が活発ななか、後夜祭の時だけ、雨がピタリとやみ、花火が華麗に打ちあがりました。
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