「学ぶとは踏み越えていくこと」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月27日17:02
今日は、令和3年の最後の登校日でした。
全校集会で校長講話と表彰式をzoom配信で行いました。
表彰式では、コンクール・大会・資格検定で優れた成績をおさめた生徒のべ29名(全校の1/5)に賞状を渡しました。コンクール・大会は、ホームページなどでも折々に紹介してきましたが、工業・商業の資格検定においても、よくぞ頑張ったと拍手を贈りました。
また、コロナ予防による臨時休業(全県一斉の措置)の際に、家にいるからこそできる自分らしいことに取り組んだ生徒にはブリコラージュ賞を贈ると伝えていました。臨時休業の日数がとても短かったのですが、3名の生徒が取り組みを報告してくれました。世界の生活文化を探究した2名とエッセイを執筆した1名にブリコラージュ賞(副賞つき!)を贈りました。
校長講話は、対話をしながら学ぶことの大切さを考えました。(全文はホームページにあります。)コンフォート・ゾーン(快適領域)の外のラーニング・ゾーンに踏み出すことが学びであるとよく言われます。学ぶとは踏み越えていくことです。その際、快適さから抜け出すことは時に辛い経験であり、それを支えてくれるのが、学ぶプロセスの中で他者から受け取る「対話のことば」であると私は考えています。
今年、私は『岩波講座世界歴史第一巻』を出版しましたが、原稿用紙200枚の論文を3回書き直し、さらに2回推敲しました。もう1行も書けなくなるスランプに何度も陥りました。寝られない日々が続きました。そのときに友人や編集者から「きっと書けますよ」と声をかけてもらったことが、救いでした。そして同じように書けないでいる共同執筆者の皆さんに、今度は私が「きっと書けますよ」と声をかけながら、前に進みました。たえず対話をしていたから、私はコンフォート・ゾーンから踏み出せたのだと思います。
蘇南高校は、「対話のある学び」を創造していく学校だと、生徒に語りかけました。
新しく訪れる令和4年も、対話に満ちた日々にしていきたいですね。
全校集会で校長講話と表彰式をzoom配信で行いました。
表彰式では、コンクール・大会・資格検定で優れた成績をおさめた生徒のべ29名(全校の1/5)に賞状を渡しました。コンクール・大会は、ホームページなどでも折々に紹介してきましたが、工業・商業の資格検定においても、よくぞ頑張ったと拍手を贈りました。
また、コロナ予防による臨時休業(全県一斉の措置)の際に、家にいるからこそできる自分らしいことに取り組んだ生徒にはブリコラージュ賞を贈ると伝えていました。臨時休業の日数がとても短かったのですが、3名の生徒が取り組みを報告してくれました。世界の生活文化を探究した2名とエッセイを執筆した1名にブリコラージュ賞(副賞つき!)を贈りました。
校長講話は、対話をしながら学ぶことの大切さを考えました。(全文はホームページにあります。)コンフォート・ゾーン(快適領域)の外のラーニング・ゾーンに踏み出すことが学びであるとよく言われます。学ぶとは踏み越えていくことです。その際、快適さから抜け出すことは時に辛い経験であり、それを支えてくれるのが、学ぶプロセスの中で他者から受け取る「対話のことば」であると私は考えています。
今年、私は『岩波講座世界歴史第一巻』を出版しましたが、原稿用紙200枚の論文を3回書き直し、さらに2回推敲しました。もう1行も書けなくなるスランプに何度も陥りました。寝られない日々が続きました。そのときに友人や編集者から「きっと書けますよ」と声をかけてもらったことが、救いでした。そして同じように書けないでいる共同執筆者の皆さんに、今度は私が「きっと書けますよ」と声をかけながら、前に進みました。たえず対話をしていたから、私はコンフォート・ゾーンから踏み出せたのだと思います。
蘇南高校は、「対話のある学び」を創造していく学校だと、生徒に語りかけました。
新しく訪れる令和4年も、対話に満ちた日々にしていきたいですね。
「夜明けの太陽のもとで生徒を迎える」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月24日16:59
クリスマス・イブの朝は、寒さが少しゆるみ、快晴でした。
ときどき、登校する生徒を昇降口のところで迎えて、あいさつをしています。生徒たちに「おはよう」と声をかけて一日が始まると、気持ちも明るくなるのです。
今日は、ちょうど南木曽岳の南側の肩に太陽がのぼるところでした。
朝日のもと、急峻な坂を、息をきらせながら生徒たちが登ってきます。それでも朝のSHR開始のチャイムが鳴る前には、みんなが昇降口に入っていきます。
だから遅刻取り締まりという感じではなくて、文字通り、「おはよう」とあいさつをかわすためのひとときなのでした。
ときどき、登校する生徒を昇降口のところで迎えて、あいさつをしています。生徒たちに「おはよう」と声をかけて一日が始まると、気持ちも明るくなるのです。
今日は、ちょうど南木曽岳の南側の肩に太陽がのぼるところでした。
朝日のもと、急峻な坂を、息をきらせながら生徒たちが登ってきます。それでも朝のSHR開始のチャイムが鳴る前には、みんなが昇降口に入っていきます。
だから遅刻取り締まりという感じではなくて、文字通り、「おはよう」とあいさつをかわすためのひとときなのでした。
「グレタ・トゥーンベリさんの素顔をドキュメンタリーで知る」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月23日10:01
昨日、塩尻の東座で素敵なドキュメンタリー映画をみました。
「グレタ ひとりぼっちの挑戦」(ネイサン・グロスマン監督・脚本、2020年、スウェーデン)というドキュメンタリー映画です。
15歳のスウェーデンの中学生が、気候変動に抜本的な手を打たない政治家たちを批判して、学校ストライキに入ります。その輪が次第に広がり、南極大陸以外のすべての大陸で、気候変動の危機を訴える巨大なデモのうねりにつながっていきました。
正直に言うと、グレタさんを持ち上げる世間の風潮に私は懐疑的でした。グレタさんは「偶像」のように利用されているだけなのではないかと。一方で、世界の保守派からは「アスペルガー症候群という発達障害をもった少女」の過激な言動にすぎないと、強い批判も寄せられてきました。
しかし、この映画は、まさにたったひとりで国会議事堂前に座り込んでストライキを始めたグレタさんの「行動の始まり」から次第に世界の注目を集めていくまでの道のりを、グレタさんの傍らにカメラをおいて静かに寄り添っていきます。もともと1~2日の取材をする気軽な思いで始めたグロスマンの撮影は、グレタさんの生き方に心を動かされ、一年以上もグレタさんを追いかけることになりました。
世間で「自閉症スペクトラム」とされる個性をもった彼女は、気候変動の危機をごまかさずに正面から受け止める感性をもった人でした。(発達障がいと言われているものは、すぐれた感性でもあるのです。)気候変動について学校で学んだ彼女は、衝撃から1年以上も学校に通えなくなります。その間、緘黙の状態であったとも言います。ようやくに彼女は、座り込みストライキという形で行動を始め、周囲の人々とのコミュニケーションを始めます。同時に、自分を都合の良いところで使って、実際のところは経済成長を優先して気候変動への抜本的対策をとろうとしない政治家たちへの失望を重ねていきます。それでも彼女は、世界の人々と繋がって行動することを続けていくのでした。
映画は、そんな彼女の苦悩に満ちた成長を、静かに描いていきます。
映画の最後は、ニューヨークの国連本部でスピーチをするために、飛行機を拒否してヨットで大西洋を横断するグレタさんの命がけの行動が映し出されます。その純粋なひたむきさを見て、私は涙を禁じえませんでした。
「グレタ ひとりぼっちの挑戦」(ネイサン・グロスマン監督・脚本、2020年、スウェーデン)というドキュメンタリー映画です。
15歳のスウェーデンの中学生が、気候変動に抜本的な手を打たない政治家たちを批判して、学校ストライキに入ります。その輪が次第に広がり、南極大陸以外のすべての大陸で、気候変動の危機を訴える巨大なデモのうねりにつながっていきました。
正直に言うと、グレタさんを持ち上げる世間の風潮に私は懐疑的でした。グレタさんは「偶像」のように利用されているだけなのではないかと。一方で、世界の保守派からは「アスペルガー症候群という発達障害をもった少女」の過激な言動にすぎないと、強い批判も寄せられてきました。
しかし、この映画は、まさにたったひとりで国会議事堂前に座り込んでストライキを始めたグレタさんの「行動の始まり」から次第に世界の注目を集めていくまでの道のりを、グレタさんの傍らにカメラをおいて静かに寄り添っていきます。もともと1~2日の取材をする気軽な思いで始めたグロスマンの撮影は、グレタさんの生き方に心を動かされ、一年以上もグレタさんを追いかけることになりました。
世間で「自閉症スペクトラム」とされる個性をもった彼女は、気候変動の危機をごまかさずに正面から受け止める感性をもった人でした。(発達障がいと言われているものは、すぐれた感性でもあるのです。)気候変動について学校で学んだ彼女は、衝撃から1年以上も学校に通えなくなります。その間、緘黙の状態であったとも言います。ようやくに彼女は、座り込みストライキという形で行動を始め、周囲の人々とのコミュニケーションを始めます。同時に、自分を都合の良いところで使って、実際のところは経済成長を優先して気候変動への抜本的対策をとろうとしない政治家たちへの失望を重ねていきます。それでも彼女は、世界の人々と繋がって行動することを続けていくのでした。
映画は、そんな彼女の苦悩に満ちた成長を、静かに描いていきます。
映画の最後は、ニューヨークの国連本部でスピーチをするために、飛行機を拒否してヨットで大西洋を横断するグレタさんの命がけの行動が映し出されます。その純粋なひたむきさを見て、私は涙を禁じえませんでした。
「バドミントン部が高体連新人戦の北信越予選会に進む」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月22日16:18
バドミントン部が高体連新人戦の県大会で次の成績をおさめ、北信越予選会に出場することになりました。
(1)学校対抗(男子)2位:三石・有賀伊・有賀詩・下平・横山・澤口・宮川
(2)ダブルス(男子)3位:三石・有賀詩
北信越大会は、1月21日(金)~23日(日)に、新潟県上越市のリージョンプラザ上越で開催される予定です。生徒たちがどのように成長していくのか、楽しみにしています。
(1)学校対抗(男子)2位:三石・有賀伊・有賀詩・下平・横山・澤口・宮川
(2)ダブルス(男子)3位:三石・有賀詩
北信越大会は、1月21日(金)~23日(日)に、新潟県上越市のリージョンプラザ上越で開催される予定です。生徒たちがどのように成長していくのか、楽しみにしています。

「大きなクリスマスツリーが玄関ロビーに飾られる」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月21日17:18
今週から玄関ロビーに大きなクリスマスツリーが飾られ、夜になるとイリュミネーションに彩られています。手前にはポインセチアも並べられ、学校の中がさらに華やいだ雰囲気になってきました。
ツリーを作ったのは、生徒会執行部の皆さんです。大きな脚立にすいすいと登って飾りつけをしていく女子たちの勢いを、私はハラハラしながら見上げていました。
ちなみに「クリスマス」はイエス・キリストの誕生日ではありません。『新約聖書』には生まれた日が書いてあるわけではなく、特定できないからです。「イエスの降誕をお祝いする日」が、ローマ時代の冬至の日に重ねられるようになったのでした。
キリスト教徒に限らず、様々な人々がクリスマスを楽しみ、この日に世界の平和を祈るというのは、実は「様々な要素の混合した結果としてのクリスマス」のありように、実は合致しているのだと思います。
生徒の皆さんとご家族が、幸せな日々をおくれますように!
ツリーを作ったのは、生徒会執行部の皆さんです。大きな脚立にすいすいと登って飾りつけをしていく女子たちの勢いを、私はハラハラしながら見上げていました。
ちなみに「クリスマス」はイエス・キリストの誕生日ではありません。『新約聖書』には生まれた日が書いてあるわけではなく、特定できないからです。「イエスの降誕をお祝いする日」が、ローマ時代の冬至の日に重ねられるようになったのでした。
キリスト教徒に限らず、様々な人々がクリスマスを楽しみ、この日に世界の平和を祈るというのは、実は「様々な要素の混合した結果としてのクリスマス」のありように、実は合致しているのだと思います。
生徒の皆さんとご家族が、幸せな日々をおくれますように!
「南木曽の野草でスキンケア用品を作ってみる」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月20日16:24
3年生の総合探究の成果について、さらにいくつか紹介をしていきたいと思います。
青沼さんは、南木曽に見られる野草の中で肌に優しい成分を持つものを活用して、自分だけのナチュナルなスキンケア用品ができないかを探究しました。南木曽薬草の会の湯通堂先生や松本市の美容室maniさんのご教示をいただきながら試行錯誤を重ね、野草それぞれの成分から自分だけのスキンケア用品を作り出したのです。
いくつも並んだ瓶を見ると、彼女の努力の軌跡がわかります。ハッカとかユキノシタとか、色んな成分のスキンケア用品ができあがりました。(法律の制限があるために、残念ながら他者に配布することができません。)
このような探究をした経験は、これからの人生において、単なるコマーシャルだけで物を判断しない生き方とか、ナチュナルなものを大切にする生き方につながっていくことでしょう。
この探究をして何が一番良かったかと聞くと、「色々な大人と出会い、たくさんのことを教えてもらうことができたことが嬉しかった」という回答が返ってきました。成果としての製品よりも、作るプロセスにおいての出会いが、収穫だったという回答に、私は深く共感したのでした。
青沼さんは、南木曽に見られる野草の中で肌に優しい成分を持つものを活用して、自分だけのナチュナルなスキンケア用品ができないかを探究しました。南木曽薬草の会の湯通堂先生や松本市の美容室maniさんのご教示をいただきながら試行錯誤を重ね、野草それぞれの成分から自分だけのスキンケア用品を作り出したのです。
いくつも並んだ瓶を見ると、彼女の努力の軌跡がわかります。ハッカとかユキノシタとか、色んな成分のスキンケア用品ができあがりました。(法律の制限があるために、残念ながら他者に配布することができません。)
このような探究をした経験は、これからの人生において、単なるコマーシャルだけで物を判断しない生き方とか、ナチュナルなものを大切にする生き方につながっていくことでしょう。
この探究をして何が一番良かったかと聞くと、「色々な大人と出会い、たくさんのことを教えてもらうことができたことが嬉しかった」という回答が返ってきました。成果としての製品よりも、作るプロセスにおいての出会いが、収穫だったという回答に、私は深く共感したのでした。

「夜に三留野大橋の雪かきをしていたら」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月19日22:17
今日は、母の四十九日法要を茅野市の生家で行い、山の上の墓地に納骨をしました。真正面に富士山がきれいに見える場所なのですが、今日はあいにくの雪まじりの天気でした。
夜7時半に南木曽町に戻ってくると、木曽川にかかる三留野大橋の歩道には雪が降り積もっていました。
自分は自分のできることを精一杯やりたいと思っているので、明日、朝早くに登校してくる生徒のために、教員住宅から道具を持ち出して雪かきを始めました。そうはいっても長い橋なので、次第に腕がしびれてきます。しかも昨冬の経験で、きちんと雪を川に落としておかないと、融けた雪が再び歩道で凍結してもっと危険になりかねません。
そこでかいた雪を欄干の外に放り投げていったのです。
ちょうど橋のまんなかに来た時のこと、雪を放り投げるとともに、雪かきもまた、手をするりと抜けて欄干の向こうに飛んでいってしまいました。「あっ!」と叫んだものの時すでにおそし。
昔話ならば、ここで川の神様が出てきて、「おぬしの落とした雪かきは、金の雪かきか、それとも銀の雪かきか?」と問いかけてくるはずなのですが…。
ちょうど弓道をしている友人が矢とともに弓を飛ばしてしまった経験を語り、「どうしたら弓を手放してしまうのだろう」と笑ったばかりでした。弓が離れるのだから、雪かきも離れるのかしらん。
明日は、木曽川の河原の捜索をしなければ…。とほほ。
夜7時半に南木曽町に戻ってくると、木曽川にかかる三留野大橋の歩道には雪が降り積もっていました。
自分は自分のできることを精一杯やりたいと思っているので、明日、朝早くに登校してくる生徒のために、教員住宅から道具を持ち出して雪かきを始めました。そうはいっても長い橋なので、次第に腕がしびれてきます。しかも昨冬の経験で、きちんと雪を川に落としておかないと、融けた雪が再び歩道で凍結してもっと危険になりかねません。
そこでかいた雪を欄干の外に放り投げていったのです。
ちょうど橋のまんなかに来た時のこと、雪を放り投げるとともに、雪かきもまた、手をするりと抜けて欄干の向こうに飛んでいってしまいました。「あっ!」と叫んだものの時すでにおそし。
昔話ならば、ここで川の神様が出てきて、「おぬしの落とした雪かきは、金の雪かきか、それとも銀の雪かきか?」と問いかけてくるはずなのですが…。
ちょうど弓道をしている友人が矢とともに弓を飛ばしてしまった経験を語り、「どうしたら弓を手放してしまうのだろう」と笑ったばかりでした。弓が離れるのだから、雪かきも離れるのかしらん。
明日は、木曽川の河原の捜索をしなければ…。とほほ。
「駅前の老舗菓子店と共同開発した新作和菓子ができあがる」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月17日16:39
総合学科の本校には、経営・ビジネス系列という商業科目を中心に学ぶコースがあります。その3年生が「商品開発」という授業で、「地域の特色をいかした和菓子を若者に広げる」という目標をたて、駅前の老舗「蔦屋」さんのご夫婦のご指導をいただきながら、新製品の開発に取り組んできました。
①生徒の企画案に基づいた生徒の試作品作成→②蔦屋さんのご指導をいただき改良試作品作成→③蔦屋さんによる新製品開発の披露、という3段階の学習を展開しました。特に昨日は記念すべき③の段階でした。
新作の和菓子は、五平餅の味をたたえた饅頭(!)というもの。餡は三色になっていて、見た目も華やかです。
これがお世辞でなく、とっても美味しい! 「蔦屋さん、これ行けますよ!」と私も思わず叫んだほど。塩分がさわやかな甘さを引き立て、上品なお饅頭に仕上がっています。しかも蘇南高校の岩つつじの校章が焼き印として入っているのでした。
ネーミング、パッケージやコマーシャル動画の作成はこれからです。
1月中旬に予約をとり、1月下旬から発売する方向で動きます。
是非、ご購入いただければ幸いです。
①生徒の企画案に基づいた生徒の試作品作成→②蔦屋さんのご指導をいただき改良試作品作成→③蔦屋さんによる新製品開発の披露、という3段階の学習を展開しました。特に昨日は記念すべき③の段階でした。
新作の和菓子は、五平餅の味をたたえた饅頭(!)というもの。餡は三色になっていて、見た目も華やかです。
これがお世辞でなく、とっても美味しい! 「蔦屋さん、これ行けますよ!」と私も思わず叫んだほど。塩分がさわやかな甘さを引き立て、上品なお饅頭に仕上がっています。しかも蘇南高校の岩つつじの校章が焼き印として入っているのでした。
ネーミング、パッケージやコマーシャル動画の作成はこれからです。
1月中旬に予約をとり、1月下旬から発売する方向で動きます。
是非、ご購入いただければ幸いです。
「自分事としてこの世界のことを考える」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月16日20:18
昨日の「ふるさと探究学・特別編」の様子を、夕方の「SBCニュースワイド」の特集で紹介していただきました。
福島県の大熊町からオンライン授業という形で、東日本大震災のときから今に至る日々について語りかけてくださった木村紀夫さんの生き方と、その授業を受けて自分の思いを述べた本校生徒たちの姿がそこにありました。生徒代表として最後に思いを述べたのは、東日本大震災で信州に避難してきた女子生徒です。取材の中で、「福島への思い」を彼女が語っているのを見て、私は胸が熱くなりました。
木村さんは、最後に「電気がないと生活できませんか?」という問いかけをして、みんなでディスカッションしました。生徒たちの答えは、当然ながら様々ですし、それでいい。今、これを書いている私自身、エアコンをつけて炬燵にあたって、照明のもとパソコンを操作しています。そのうえで、「自分たちがこうなってしまったのは、最初はすべて福島原発のせいだと考えていたが、次第に、電気をふんだんに使って安楽な生活を目指してきた自分たちの責任はどうなのかということを考えるようになった」というのが、最後に木村さんが投げかけた問いかけでした。
いかに生きるべきか。「自分事」としてこの世界のことを考える探究は一生続くのです。
[追記]木村紀夫さんが撮影した我が子の写真集が、『汐凪(ゆうな)』(幻冬舎ルネッサンス)、そして我が子を捜索する木村さんを描いたルポルタージュが、尾崎孝史『汐凪を捜して』(かもがわ出版)です。木村さんが発行している雑誌『Soil』も素敵な本です。
福島県の大熊町からオンライン授業という形で、東日本大震災のときから今に至る日々について語りかけてくださった木村紀夫さんの生き方と、その授業を受けて自分の思いを述べた本校生徒たちの姿がそこにありました。生徒代表として最後に思いを述べたのは、東日本大震災で信州に避難してきた女子生徒です。取材の中で、「福島への思い」を彼女が語っているのを見て、私は胸が熱くなりました。
木村さんは、最後に「電気がないと生活できませんか?」という問いかけをして、みんなでディスカッションしました。生徒たちの答えは、当然ながら様々ですし、それでいい。今、これを書いている私自身、エアコンをつけて炬燵にあたって、照明のもとパソコンを操作しています。そのうえで、「自分たちがこうなってしまったのは、最初はすべて福島原発のせいだと考えていたが、次第に、電気をふんだんに使って安楽な生活を目指してきた自分たちの責任はどうなのかということを考えるようになった」というのが、最後に木村さんが投げかけた問いかけでした。
いかに生きるべきか。「自分事」としてこの世界のことを考える探究は一生続くのです。
[追記]木村紀夫さんが撮影した我が子の写真集が、『汐凪(ゆうな)』(幻冬舎ルネッサンス)、そして我が子を捜索する木村さんを描いたルポルタージュが、尾崎孝史『汐凪を捜して』(かもがわ出版)です。木村さんが発行している雑誌『Soil』も素敵な本です。

「東日本大震災と今をむすぶ特別授業をおこなう」
Posted by 蘇南高等学校長.
2021年12月15日14:20
今日は、念願のゲストをお迎えして特別授業を全校で学びました。
講師は、福島県在住の木村紀夫さんです。木村さんは2011年の東日本大震災で父・妻・次女を失い、長女と白馬村に避難するも、いまだ見つかっていない次女・汐凪(ゆうな)さんを探してふるさとの大熊町に通い続けました。汐凪さんの遺骨の一部が発見されたのは、ようやく2016年のこと。
今日の授業は、「ふるさと探究学・特別編」を題し、今の日本社会の中で「ふるさと」を失ってしまった人々の声を聞き、自分たちの生き方を考えるという学びを行いました。
「ふるさとを大切にしよう」という学びを普段の蘇南高校はしています。ならば、その「ふるさと」を喪失してしまった人々が、今、どのような思いで、どのように生きているかを知るべきなのだと考えました。
木村さんは、汐凪さんが学んでいた小学校、お父様と汐凪さんが津波にさらわれたであろう海岸、自宅跡などをめぐり、その風景を2時間にわたって実況中継しながら、現地から蘇南高校生に授業をおこなってくださいました。
1000年後の「いのち」を守るために、今の私たちは何をすべきなのか。生活の豊かさとは何なのか、防災意識とはどのようなものなのか。とても大切な問いを木村さんから投げかけていただきました。
そして何より、未来の「いのち」を守りたいという木村さんのやさしさが、オンラインであることをのりこえて、こちらにひしひしと伝わってきました。
問いについて生徒同士で対話をして、いくつかの応答を木村さんにお返ししました。
そして最後に生徒代表としてあいさつをしたのは、東日本大震災によって信州に避難し、現在、蘇南高校で学んでいる、ひとりの女子生徒でした。福島出身であることを友人に言ったことがなかった彼女が、勇気を出して生徒代表として木村さんにお礼を述べたのでした。
「ふるさと」とは、自分の生き方を考える足場です。「ふるさと」は木曽・中津川であり、福島であり、地球でもあります。
自分の後に続く人々に「ふるさと」を残すために、私たちはどう生きるべきなのか。問い続けていきたいと思います。
木村紀夫さん、本当にありがとうございました。
講師は、福島県在住の木村紀夫さんです。木村さんは2011年の東日本大震災で父・妻・次女を失い、長女と白馬村に避難するも、いまだ見つかっていない次女・汐凪(ゆうな)さんを探してふるさとの大熊町に通い続けました。汐凪さんの遺骨の一部が発見されたのは、ようやく2016年のこと。
今日の授業は、「ふるさと探究学・特別編」を題し、今の日本社会の中で「ふるさと」を失ってしまった人々の声を聞き、自分たちの生き方を考えるという学びを行いました。
「ふるさとを大切にしよう」という学びを普段の蘇南高校はしています。ならば、その「ふるさと」を喪失してしまった人々が、今、どのような思いで、どのように生きているかを知るべきなのだと考えました。
木村さんは、汐凪さんが学んでいた小学校、お父様と汐凪さんが津波にさらわれたであろう海岸、自宅跡などをめぐり、その風景を2時間にわたって実況中継しながら、現地から蘇南高校生に授業をおこなってくださいました。
1000年後の「いのち」を守るために、今の私たちは何をすべきなのか。生活の豊かさとは何なのか、防災意識とはどのようなものなのか。とても大切な問いを木村さんから投げかけていただきました。
そして何より、未来の「いのち」を守りたいという木村さんのやさしさが、オンラインであることをのりこえて、こちらにひしひしと伝わってきました。
問いについて生徒同士で対話をして、いくつかの応答を木村さんにお返ししました。
そして最後に生徒代表としてあいさつをしたのは、東日本大震災によって信州に避難し、現在、蘇南高校で学んでいる、ひとりの女子生徒でした。福島出身であることを友人に言ったことがなかった彼女が、勇気を出して生徒代表として木村さんにお礼を述べたのでした。
「ふるさと」とは、自分の生き方を考える足場です。「ふるさと」は木曽・中津川であり、福島であり、地球でもあります。
自分の後に続く人々に「ふるさと」を残すために、私たちはどう生きるべきなのか。問い続けていきたいと思います。
木村紀夫さん、本当にありがとうございました。
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